いま、地球のお天気は狂っているようだ。
北海道の北では夏だというのにストーブの入る日があったというから、どういうことか? 米・小豆・玉ねぎ・|玉《とう》|蜀《もろ》|黍《こし》・牧草の|何《いず》れもが気候に左右されやすい。
六月に旭川市に行った。空から眺める上川地方の耕地は雄大で別世界である。見馴れた内地のそれとは規模が違う。それだけに、気象の異常は、農民にとって大打撃であろう。
ここ数年の異常さは、チリ沖で海水温が上昇しているエル・ニーニョ現象だとか、メキシコのエルチチョン火山爆発の影響だとか諸説フンプンだが、その真相はわからない。
私はスッポンの養殖にいいと言われて、南米ペルーのアミーゴ(友達)の招きで、リマ市をはじめアンデスの奥地やアマゾン川の源流を訪ねた。
ペルーは、かつては日本と漁獲量世界一を競い合った漁業国であったが、いまではその面影の片鱗すらうかがえない。魚の宝庫フンボルト海流がペルー沖のはるか彼方の太平洋へとその位置を変えたからだ。そのため、鰯科の魚(アンチョビ)が獲れなくなり、小から大の魚の漁獲がうんとへったという。