ペルー料理のなかで、セビイチエという白身の魚のライム汁漬は日本人の口にも合うので作り方をご披露する。簡単で誰にでも出来るペルーの洗いである。
用意するものは、すずき、鯛、平目などの白身の魚。ペルーではコルビーナというイシモチに似た魚で作り、これが一番旨い。他にライム、無ければレモン、私はスダチかカボスで作る。
そしてアヒという赤い獅子唐辛子のようなもので作る香辛料があれば最高だが、日本で手に入らないので、タカの爪を二、三本ほどちょっと水に漬けて戻し、これを細かに刻む。それから赤玉ねぎのスライスしたもの一個分と塩少々。
白身の魚は洗いのように薄くそぎ切りにして、氷水で洗って魚肉を晒しておき、塩少々をふりかける。ライムまたはレモン汁はウイスキーダブル分ほど絞り、タカの爪を漬けてしばらく置く。深目の皿に魚をならべ、玉ねぎをその上に乗せて、タカの爪、レモン汁をふりかけ、冷蔵庫に入れて三〇分ほど置く。これで出来あがり。
レモン汁をたっぷり作れば、シャブシャブみたいに|濯《すす》いで食べる。その味は絶品である。