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大阪経由17時10分の死者25

时间: 2019-04-25    进入日语论坛
核心提示: 谷田と浦上は横浜線に乗り、次の菊名で東横線に乗り換えた。 村田啓は、浦上と同じ都内の目黒区に住んでいた。自由が丘のマン
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 谷田と浦上は横浜線に乗り、次の菊名で東横線に乗り換えた。
 村田啓は、浦上と同じ都内の目黒区に住んでいた。自由が丘のマンションだった。
 自由が丘は、浦上が下車する中目黒から、横浜寄り四つ目の駅である。
 自由が丘駅前の商店街は、しゃれた感じの店が多かった。田園調布などの、高級住宅地を控えているせいだろう。
 浦上と谷田が東横線を降りたのは、午後一時二十分頃だった。
 村田のマンションまでは、徒歩で十五分とはかからないということだから、約束の二時まで時間があった。
 二人は、駅前広場に面したベンチに、腰を下ろした。
「どうも正式な結婚ではないらしいが、村田はマンションで、女と、同棲している」
 と、谷田はさっきの説明を補足した。
 港区芝に、出版社とか広告代理店などの外注で、企画、編集業務を請け負う『東都ペン』という小さいプロダクションがあり、フリーの村田は、『東都ペン』を通じて仕事をもらっていたのだという。
「泰山と徳光製靴は、その東都ペンの取引先だったということですか」
「うん。どちらも宣伝用写真の撮影で出入りしていたそうだ。村田は、去年の初め頃から、泰山では大森課長、徳光製靴では、総務部長の寺沢に目をかけてもらっていたというんだな」
「それで、双方の葬式に、顔を出したのですか」
「しかし、仕事の上でいくら親しかったと言っても、村田は小さい下請けプロの、そのまた下請けのようなカメラマンだろ。個人的な深いつきあいはなかったはずだ、と、泰山の社員も、徳光製靴の社員も、口をそろえて強調している」
『東都ペン』『泰山』『徳光製靴』の取材はスピーディーに終えたが、村田本人に対する質問は、今日が最初である。
 昨夕、村田のマンションへ電話をしたところ、女が電話口に出てきて、
『どうしても、仕事の手が離せないので』
 と、今日の午後二時を指定してきたのだった。
「取り次いだ女の応接に、不審な点はなかったのですか」
「ああ。オレが直接かけたのだが、少なくとも女に、疑惑は感じられなかったね。慌てて言い訳をしたり、取材から逃げようとしている様子ではなかった」
「村田が本《ほん》犯人《ぼし》なら、完全犯罪の成立に、確信を持っているってことでしょうか」
「何があろうと、面と向かえばこっちのものさ」
 ベテラン事件記者は、その一言に自信を込めた。
「周囲の証言からは浮かんでこなかったポイントを、必ず、引きずり出してやる」
「村田が、一昨日になって、長髪をやや短くカットしたというのは、同棲している女の証言ですか」
「いいや。これは、東都ペンの代表者から聞き出したことだ」
「さりげなく、カットしたつもりでしょう。だが、案外その辺りが、完全犯罪に墓穴を掘ることになるのかもしれませんね」
 浦上も、次第に、村田を犯人視するようになっていた。
「しかし、村田は伏線のつもりか、東都ペンの代表者に対して、一応の言い訳はしているんだな」
「言い訳?」
「あんまり長い髪では、葬儀に参列するのに、失礼になるというのだがね、オレは額面通りには受け取らない」
 と、そうしたことを話し合っているうちに、約束の二時が近づいた。
 谷田がマンションへ電話をかけると、今日は、直接、村田が出てきた。
 電話を待っていた感じである。村田は自分の方から出向いてくると言った。
 村田は、自由が丘駅前にある洋菓子店の二階喫茶室を指定して、電話を切った。
「おい、敵は、いやに落ち着き払った話し方だったぜ」
 谷田は電話を終えたとき、そう言って、浦上を振り返った。
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