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大阪経由17時10分の死者46

时间: 2019-04-25    进入日语论坛
核心提示: 山下署の捜査本部が、二手に分かれて行動を開始したのは、浦上と谷田が新宿駅頭で別れてから二時間と経たないうちだった。 二
(单词翻译:双击或拖选)
 山下署の捜査本部が、二手に分かれて行動を開始したのは、浦上と谷田が新宿駅頭で別れてから二時間と経たないうちだった。
 二手、というよりも、正確には三つの対象に向かって、刑事たちはひそかに散って行ったのである。目的地は、いずれも東京都だった。
 中山部長刑事と堀刑事は、地下鉄を乗り継いで、港区麻布台の『ASプロダクション』を訪れていた。
 横浜からプロダクションに電話を入れると、仲佐は『毎朝日報』に告げたように、テレビ局へ直行していることが分かった。新宿のテレビ局であり、仕事は、秋から始まる昼の帯ドラマのロケハンだった。
 テレビ局のスタッフと都内を回っているというのだが、車で転々としているので、連絡が取れない。
 しかし、ロケハンを終了次第、『ASプロダクション』に上がってくると聞いて、中山部長刑事と堀刑事は、横浜から飛んできた。
 現時点では任意に同行を求めることになるが、
『つべこべ言ったら、首に縄かけても構わず引っ張ってこい』
 上司からは、そうした命令が出ている。捜査本部に出頭すれば、必然的に、緊急逮捕ということになろう。
 芸能プロダクションは、人の出入りが激しい。派手な服装が多く、テレビでよく見るタレントが、ばかげた冗談を言いながら、通りかかったりした。
 中山部長刑事と堀刑事は、慌ただしい大部屋の片隅にいた。ドアの横に、小さいテーブルとソファがあった。
 応接室を避け、大部屋で待たせてもらうことにしたのは、仲佐が上がってきたときの、万一の見逃しに備えたためである。
 待たされる時間は長かった。
 仲佐は容易に姿を見せない。ロケハン先からの、連絡の電話もかかってこなかった。
 中山部長刑事は捜査本部に報告電話を入れた。捜査本部では、念のため、仲佐の自宅マンションへ別の刑事を張り込ませることにした。
 
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