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松山着18時15分の死者2-5

时间: 2019-04-27    进入日语论坛
核心提示: 浦上は宇和島西署を出ると、小走りに、『ニュー宇和島ホテル』へ戻った。 一刻も早く、淡路警部にお礼の電話をかけ、そして『
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 浦上は宇和島西署を出ると、小走りに、『ニュー宇和島ホテル』へ戻った。
 一刻も早く、淡路警部にお礼の電話をかけ、そして『週刊広場』へ、異常事態の報告をしなければならない。
 浦上はホテルの狭いロビーを通った。
 フロントに立って、キーを求めると、
「あ、ちょうどいま、お電話が入っています」
 と、女性の従業員が言った。
 電話は横浜からだった。宇和島西署へかけ、浦上がホテルへ引き返したと知ってかけ直してきたのは、親しい先輩、谷田実憲だった。
 受話器を取ると、
「おい、何が起こった?」
 いきなり、持ち前の大きい声が飛び込んできた。
 記者クラブを、そろそろ引き上げようとしているところへ、淡路警部からの連絡が入ったのだという。
「留置されかけたとは、穏《おだ》やかじゃない」
「淡路警部のお陰で、助かりましたよ」
「昨夕のレンタカーの殺人《ころし》は、警部から聞いた。被害者《がいしや》が横浜のマンションに住んでいたとあっては、オレも指をくわえているわけにはいかない」
「警部にお礼を言わなければなりません。警部、今夜はまだ本部にいるそうですね」
「会議は長引くらしい。電話は、明朝のほうがいいんじゃないかな」
 と、谷田は言い、淡路警部の伝言を仲介してくれた。
「きみの件で松山南署から電話を受けた淡路警部は、この事件に本腰を入れて取り組むと言ってたぞ。もちろん、オレもそのつもりだ」
 谷田の口調はいつものように乱暴だが、言外に、先輩としての思いやりがにじんでいるのを浦上は感じた。
「先輩、ご心配をかけました」
 浦上は心からの感謝を述べた。受話器に向かって、思わず頭を下げていたほどである。
 そして、明朝、松山南署の捜査本部へ出向くことを伝えると、
「作戦を立てるのは、警察《さつ》の動向を、しっかり把握してからだね」
 と、谷田は言い、
「それにしても、序盤の駒組みも何もあったものではないな」
 と、二人の共通の趣味である将棋用語を、口にした。
 浦上と谷田の間では、何かというと将棋用語の飛び交うことが多い。聞き込みとか取材が順調なときもそうだし、逆に、推理が行き詰まったときもそうだ。
 いまの場合は、もちろん、後者ということになる。
「先後《せんご》を決める振り駒もなしで、いつともなく、対局が始まっていたってことだな」
 と、谷田はつづけた。
 そう、確かに、気がついたら序盤を過ぎて中盤戦に突入という、不可思議な一局を戦わされていたわけである。
 だが、嫌でも盤に向かわされてしまった以上、見えない罠を仕掛けてきた相手を、投了に追い込まなければならない。
「ベールの向こう側で息を潜めているそいつは、一体だれなんだろう」
「何の目的かは分かりませんが、物証として王将駒まで用意してあるとは、ぼくの一面を、少しは知っている人間でしょうね」
「少しなんてものではないかもしれないぞ。ともかく明日、オレはできるだけ早く、記者クラブへ出ている。連絡を待ってるぞ」
 谷田はそう言って、電話を切った。
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