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日本史の叛逆者05

时间: 2019-05-24    进入日语论坛
核心提示:     5 大和郡山《やまとこおりやま》城城主|筒井順慶《つついじゆんけい》は、二つの書状を受け取っていた。 一つは光
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 大和郡山《やまとこおりやま》城城主|筒井順慶《つついじゆんけい》は、二つの書状を受け取っていた。
 一つは光秀《みつひで》からの味方するように懇請《こんせい》した書状であり、もう一つは信長《のぶなが》の書状であった。
 順慶は迷わなかった。
 光秀が信長を討ったというなら、まだ見込みがある。だが、取り逃がしたうえ信長軍団には何の打撃も与えられなかったという。
 これでは光秀に未来はない。
 順慶は家臣に命じた。
「十次郎《じゆうじろう》は廃嫡《はいちやく》いたす。ただちに、城下|矢田《やた》寺に押し込めよ。出陣の支度をいたし、上様にいつでも馳《は》せ参じる旨《むね》、使者を立ててお知らせするのだ」
 十次郎とは光秀の子で、子のない順慶が光秀の恩に報いるためもあって養子とし、後継者に予定していた。
 まず、信長に忠誠を誓うために、十次郎を後継者からはずすことが肝要である。
 順慶の判断に家臣一同、逆らわなかった。
「待て、これも持っていけ」
 順慶は信長への使者に、光秀からの書状を一緒に渡した。言うまでもなく、このような書状が来ておりますが、従う意思はありませんと伝えるためだ。
(いっそのこと、ただちに出陣いたし、光秀殿の首を狙《ねら》ったほうがいいか)
 そうも考えたが、三千対一万三千では勝負にならない。ここは少し待つのが利口だと、順慶は思った。
 その一万三千の明智《あけち》勢から、逃亡者が相次いでいた。
 織田《おだ》軍の軍制では、光秀直属の部下というのは、ほとんどいない。
 大半の兵(足軽)や将校にあたる武士も組織的には信長の直臣《じきしん》で、信長から光秀に貸し与えられたという形をとっている。
 もちろん、それは長いあいだ続いていることだから、部下たちも光秀を事実上の「主君」として仰いでいる。しかし、形式的にはあくまで信長の直臣なのだ。
 その部下たちを使って信長を討とうというのが、そもそも無理であった。
 それでも成功すれば、兵たちも将来のことを考えて光秀の言いなりになっただろう。
 しかし、信長を討ち漏らしたことで、その狙いは完全に裏目と出た。
 いまや、脱走者は一千を超えていた。
 戦わずして兵は一万三千から一万二千に減った。しかも、まだまだ脱走者は増える勢いである。
 光秀は、重臣を集めて協議した。
 筆頭家老の斎藤《さいとう》内蔵助《くらのすけ》は、初めから終わりまで強硬派である。
「一刻も早く決戦を挑むべきでしょう」
 内蔵助は進言した。
「いや、それよりも、ここは近江坂本《おうみさかもと》城に退《しりぞ》いて態勢を整えるべきでは」
 溝尾庄兵衛《みぞおしようべえ》が言うと、内蔵助は色をなして、
「何をたわけたことを申すか。ここで城に籠《こも》っても、逃げる者が増えるだけだ。じり貧になるだけのことだぞ」
 一同は黙った。
 前途は暗い。これまで、味方すると確約してくれた大名は一人もいないのである。
「毛利《もうり》への使者はどうした」
 光秀が一縷《いちる》の望みをかけているのは、西国《さいごく》毛利の動向である。たがいに手を組もうという使者を、すでに送ってあった。
 毛利から見れば、これまで一枚岩だった信長軍団に大きな亀裂《きれつ》が生じたことになる。
 備中高松《びつちゆうたかまつ》城を挟んでにらみ合っている両軍だが、ここで毛利軍が勢いを得て羽柴秀吉《はしばひでよし》の軍勢に襲いかかってくれないものだろうか。
 そうすれば、信長の足元に火がつく。
 信長は毛利のことが気になり、光秀に全力を集中できなくなる。それなら少しは持ちこたえることができるかもしれない。
「毛利殿の返事はまだ無理でござろう。明日ようやく使者が行くかというところでござる」
 内蔵助は、たしなめるように言った。
 使者を出したのは今日未明である。いくらなんでも、まだ備中には着いていない。
 そんなこともわからぬほど光秀は焦っている。それをたしなめたのである。
「殿、もはや一刻の猶予もなりませぬ。ただちにこの城を出て、大坂《おおさか》へ向かうべきでござりましょう」
「大坂か。——だが、内蔵助、大坂には船があるぞ。四国攻めのために、軍船はすべて集結しておるではないか。もはや信長は逃れたかもしれぬ」
「いえ、おそらく信長はそうはせぬでしょう」
「なぜ、わかる」
「信長の気性からみて、まず、かの者は殿を討たんとするはずでござる。大坂の信孝《のぶたか》、長秀《ながひで》らの軍を集め、いまごろはこちらへ向かっておるやもしれません」
「————」
「このまま大坂へ退《ひ》けば、京はみすみす信長の手に奪われまする。人は、明智が織田に敗れ京を奪い返された、とみましょう。さすれば、殿に味方する者はいなくなります」
 戦うしかない、それもすぐに、と内蔵助は言っている。光秀も決断を下さざるを得ない。
「よかろう、ただちに全軍を大坂へ向け出立させる。まずは、勝龍寺《しようりゆうじ》をめざすといたそう」
 勝龍寺城は京の西南の出口、山崎|天王山《てんのうざん》北に位置する城である。
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