日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本史の叛逆者27

时间: 2019-05-24    进入日语论坛
核心提示:     27 一方、徳川家康《とくがわいえやす》は甲斐《かい》の国の領主、河尻秀隆《かわじりひでたか》と連携し、新たに織
(单词翻译:双击或拖选)
      27
 
 
 一方、徳川家康《とくがわいえやす》は甲斐《かい》の国の領主、河尻秀隆《かわじりひでたか》と連携し、新たに織田《おだ》家の領国となった武蔵《むさし》で滝川一益《たきがわかずます》の軍と合流、常陸《ひたち》から下総《しもうさ》にかけての小大名を討つように命ぜられた。
 下総には里見《さとみ》氏、常陸には佐竹《さたけ》氏がいる。
 織田軍団の中でも選《よ》りすぐりの滝川軍団と、客分とも言うべき徳川軍団が力を合わせれば、このような征服事業はたやすいことであった。
 織田軍の強大な力におびえきった両家は、一戦も交えずに、それぞれ人質を差し出し、服従を誓った。
 あとは、陸前《りくぜん》、出羽《でわ》から磐城《いわき》にかけて勢力を張る伊達《だて》氏が、最後の大物であった。
 その向こう、陸中《りくちゆう》から陸奥《むつ》にかけてのみちのくは、南部《なんぶ》氏や津軽《つがる》氏といった小豪族が蟠踞《ばんきよ》する地方にすぎない。
 伊達家さえ、なんとかしてしまえば、あとはどうにでもなる。
 伊達征伐軍の総大将に任ぜられた滝川一益は、佐竹家の主城、常陸城に入城し、今後の方針を練った。
「徳川殿。いかが思われる。ここは一戦なすべきか」
 一益の言葉に、家康は首を振って、
「いや。まずは降伏勧告《こうふくかんこく》の使者を送るのが、至当《しとう》と存ずる。伊達家の当主|輝宗《てるむね》と申す男は、なかなか目端《めはし》のきく男とみえる。目端のきく男ゆえ、話し合いで片がつくでしょう」
「つくかな」
 一益は危ぶんでいた。
「それに、近ごろ気になる話を聞いた」
「なんでござる?」
「当主の輝宗が、まだ若い嫡子藤次郎政宗に家督《かとく》を譲ったというのだ」
「それは異《い》なことを。輝宗は、まだ四十前のはず」
「そうだ」
 家康は、不審な顔をした。
 一益もうなずいて、
「そうだ。なぜそのようなことが起こったのか、いま調べさせておるが、輝宗の身体が悪いというわけでもないらしい」
「なるほど。では、まずそれを調べてからのほうがよろしゅうござるな」
 家康は言った。
 滝川一益は、もと甲賀浪人《こうがろうにん》、つまり忍者である。
 忍者であるがゆえに、情報収集はお手のものである。
 敵を攻める場合にも、滝川|子飼《こが》いの忍びの者が、相手を丸裸《まるはだか》にするほど情報を調べ尽くしている。
 そういう滝川の特技があるがゆえに、家康は、とりあえず意見を差し控えた。
 やがて、情報がもたらされた。
 馳《は》せ帰った忍びの者の報告によると、伊達家内では、嫡男藤次郎政宗と次男|小次郎《こじろう》を推《お》す派が分裂して争い、その分裂に終止符《しゆうしふ》を打つために、輝宗は若くして藤次郎に家督を譲ったのだという。
「問題は、その藤次郎だ」
 と、一益は言った。
「よほどの切れ者か、それとも輝宗が、我が子かわいさに跡を譲ったのか。その件を、しかと見極めなければならぬ」
 滝川の言葉に家康はうなずいて、
「いずれにせよ、使いを出してみればわかるのではござらぬかな、その男の器量が」
「そうかもしれん」
 結局、正使として滝川家の一益の甥《おい》である益重《ますしげ》と、徳川家から重臣|酒井忠次《さかいただつぐ》が副使として、政宗のもとにおもむいた。
 政宗は、本拠の出羽の国|米沢《よねざわ》城で、この使者を引見《いんけん》した。
 政宗は、二人の使者の顔を見るなり、いきなり立ち上がり、そして次の間から火縄《ひなわ》のついた鉄砲を持ってきた。
 そして、いきなり正使滝川益重の額に、その銃口《じゆうこう》を突きつけた。
 滝川は、真っ青になり慌てた。
「な、何をなさる」
「その面を、この種子島《たねがしま》で吹き飛ばせば、どんなに小気味《こきみ》よいことか」
 片目に眼帯を当て、片目で狙《ねら》いを定める政宗の顔は、殺気に満ちていた。
 正使の益重が、いまにも小便を漏らしそうなおびえた顔をすると、今度は政宗は副使の忠次に銃口を向けた。
 忠次は、落ち着きはらっていた。
 それどころか、懐《ふところ》から扇子《せんす》を取り出すと、さも暑そうに顔をあおいだ。
 といっても、いまはまだ二月。
 極寒の季節である。
「どうした、恐ろしゅうはないのか?」
「侍というものは、恐ろしゅうても、恐ろしいという顔はせぬものでござる」
 百戦錬磨《ひやくせんれんま》の忠次は、落ち着きはらっていた。
「だが、ここで頭を吹っ飛ばされたら、犬死にだぞ」
 政宗は言った。
 当主といっても、まだ若い。
「もし、ここで頭を吹き飛ばせば、おそらく伊達殿の首は、この城の前に晒《さら》されることになるでしょうな」
「くそっ」
 政宗は、鉄砲を引っ込めた。
「織田信長という男、運のいい男だのう」
 政宗は、鉄砲を放り出すと、しみじみと言った。
 益重は、まだ腰を抜かしている。
 忠次だけが平静さを保ち、扇子を閉じ、膝《ひざ》に当てると言った。
「左様。たしかに運のおよろしい方でござる。しかし、力もお持ちだ」
 そう言ったのは、運だけでなく実力もあるという意味である。
 政宗は、首を振った。
「運よ。人間運こそが、すべてだ。もし、わしが十年早く、いや五年でもよい。早く生まれておったら、今日のようなことにはならなかったものを」
 政宗はそう言うと、上座にどっかりと腰をおろし、胡座《あぐら》をかいて目を閉じた。
 忠次は膝を進めて、
「さすれば、おうかがいしたい。降参でよろしいのでござるな」
 政宗は、目を閉じたまま答えなかった。
 忠次は膝を進めて、
「降参で、よいのでござるな」
 と、声を張りあげた。
「よい」
 政宗は、不快そうに一言、怒鳴りつけた。
「まことに祝着《しゆうちやく》でござる」
 忠次は、そう言って頭を下げた。
 益重は何が起こったのかわからず、まだぼんやりしていた。
 伊達の降伏を知った奥羽の南部、津軽の両氏も、それぞれ使いを送ってきて、みずから信長に降伏を申し入れた。
 日本六十余州、織田の下風《かふう》に立ち、残るはただ上杉家一家のみとなった。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%