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中国怪奇物語017

时间: 2019-05-28    进入日语论坛
核心提示:  小人の群れ 唐の太和年間の末ごろの話である。 松滋(しようじ)県のある士人が、勉強をするために親戚の別荘を借りて一人
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   小人の群れ
 
 
 
 
 唐の太和年間の末ごろの話である。
 松滋(しようじ)県のある士人が、勉強をするために親戚の別荘を借りて一人で住むことになった。その別荘へ移った夜、二更(十時)ごろまであかりをともして机に向かっていると、
「せっかくおいでくださったのに、主人がおらず、お淋しいことでしょうな」
 という声が聞こえて来た。見まわすと、五分(ぶ)ほどの背丈の小人が、葛布(くずふ)織りの頭巾をかぶり、杖をついて戸口に立っていた。
 士人は胆(きも)のすわった人だったので、相手にならずに書物を読みだした。すると小人は腰かけにのぼって来て、
「返事もしないとは、何という礼儀知らずだ」
 とどなった。その声は蒼蝿(あおばえ)がぶんぶんうなるような、かなり大きな声だった。士人がなおも知らぬふりをしていると、小人は机の上にあがって来て書物をのぞき込み、なおも悪態(あくたい)を吐(つ)きながら、硯(すずり)を書物の上へ載せてしまったので、さすがに士人も我慢ができなくなり、筆でその小人を床(ゆか)の上へはじき落した。すると小人は叫び声をあげながら、戸口から飛び出して行った。
 しばらくすると、四、五人の小人の女がはいって来た。背丈はさきほどの小人よりも高くて一寸(すん)くらいあった。その女たちも大きな声で叫んだ。
「大旦那さまはあんたが一人で勉強しているのをごらんになって、若旦那さまをご挨拶におよこしになり、学問の蘊奥(うんのう)についてあんたと議論させようとなさったんだよ。それなのにあんたは、意地を張って気違いじみたまねをし、若旦那さまに怪我をさせたりして! さあ、大旦那さまのところへご挨拶に行きなさい」
 その女たちにつづいて、ぞろぞろと蟻のように大勢の女がはいって来た。士人は呆然となって、まるで夢でも見ているような気がした。女たちはぞろぞろと士人の躰(からだ)にのぼりだし、やがて手や足に噛みつきだした。刃物で突き刺されるような痛さだった。
「あんたが大旦那さまのところへご挨拶に行かないというのなら、あんたの眼にも噛みついてやるから」
 と、士人の肩にのぼっている女が叫んだ。同時に女たちは総がかりで士人の顔に這いあがろうとした。士人はあわてて、
「行く。挨拶に行く」
 といった。すると女たちはまたぞろぞろと士人の躰から下り、中の一人が、
「それじゃ、ついておいで」
 と叫んだ。士人は女たちを踏みつぶさないように俯向いて気をくばりながら、あとについて戸口を出た。
 家の東側まで行くと、前方に門が一つ見えた。構えは小さいながら、節度使の軍門のような立派な門であった。士人が、
「いったい何の妖怪だ。小人のくせに人間をしのごうとして……」
 とつぶやくと、またぞろぞろと女たちが躰にはいあがって来て、噛みつきだした。呆然としているうちに、士人はその小さな門の中につれ込まれていた。
 見れば、いかめしい冠をかぶった一人の小人の男が殿上に坐っており、階下には何千という小人の護衛兵が立っているのだった。背丈はみんな一寸あまりだった。殿上の小人が大声で士人を叱りつけた。
「わしは、おまえが一人ぼっちでいるのを可哀そうに思って倅(せがれ)を行かせたのに、なにゆえ傷など負わせたのだ。罪は腰斬りの刑に価するぞ」
 士人が眼を下におろすと、数十人の小人が刀をふりかざしながら迫って来るところだったので、おそろしくなって謝った。
「わたしは愚かにも、あなたさまがどういうお方なのか存じ上げておりません。はじめにわたしの机の上にあがっていたずらをなさったのが、あなたさまのお子さまだということも、存じ上げなかったものですから、つい払いのけてお怪我を負わし、申しわけのないことをいたしました。わざとしたことではございませんので、どうか命ばかりはお助けくださいませ」
 すると殿上の小人は、
「うん、やっと後悔をしたようだな。もうよい。そやつを外へ引きずり出せ」
 といった。その声と同時に大勢の小人が士人に群がって来て、おし倒した。
 士人が気がついたときには、すでに小さな門の外にいた。小人はもうどこにもいなかった。手や足の噛まれたあとがちくちくと痛んだ。書斎へもどってみると、もう夜明け前で、燃え残りのとぼしびの火が光を失って赤く見えた。
 朝になってから士人は昨夜歩いた道をたどってみた。すると東壁の古びた階段の下に、栗の実ぐらいの小さな穴があいていた。のぞき込むと守宮(やもり)が何匹もいた。士人はさっそく人夫を傭(やと)ってその穴を掘らせてみた。すると、穴の深さは五、六丈もあって、その中には何千という数の守宮がうごめいていた。いちばん大きいのは一尺あまりもある赤い色の守宮だった。それが「大旦那」だったようである。士人は枯草を穴の中に入れて焼いてしまったが、それきりで、その後はなんの変異もおこらなかった。
唐『酉陽雑俎』 
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