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中国怪奇物語065

时间: 2019-05-28    进入日语论坛
核心提示:  藍田山(らんでんざん)の屋敷 長安の町はずれに、〓規(さんき)という人が住んでいた。もともと家は豊かでなかったが、火
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   藍田山(らんでんざん)の屋敷
 
 
 
 
 長安の町はずれに、〓規(さんき)という人が住んでいた。もともと家は豊かでなかったが、火事にあって家財道具一切をなくしてしまってからは、六人ものまだ幼い子供たちをかかえて、どうにも暮らしていくことができなくなってしまった。
 焼跡に建てた、親子八人がようやくはいれる掘立小屋(ほつたてごや)の中で、〓規の妻は、
「わたし、身売りをします。そうでもしなければ、みんなが頭を並べて餓(う)え死(じに)してしまうよりほかありません。わたしが身売りをすれば、そのお金で、あなたや子供たちはなんとか暮らしていけるでしょう」
 といいだした。
「おまえを身売りして、その金でおれや子供たちが生きていくなんて……」
 〓規がそういうと、妻は、
「そうでもしなければ、どうしようもないじゃありませんか。身売りすればわたしも、わたしを買ってくれた人の家で生きていけるし、生きてさえおれば、そのうちにまた会えるようになれるかもしれないし……」
 というのだった。
 翌日、〓規が掘立小屋の外でぼんやりしていると、一人の老人が通りかかって声をかけてきて、
「ひどい目におあいになりましたね」
 といった。〓規がわけを話して、妻が身売りをしようという気になっているというと、老人はしきりに同情したあげく、
「どうでしょう、わたしに奥さんを引き取らせてくださらんか。銭十万をさしあげますから」
 といった。〓規が答えかねていると、老人は、
「奥さんとも相談してみてください。奥さんはどちらに……」
 と、小屋の中をのぞき込むふりをした。
「町へ出かけております。自分で身売りさきをさがしに」
 〓規がそういうと、老人は、
「お気の毒に。よい買い手があればよいのだが……。わたしはあしたもういちどお訪ねしますから、奥さんがお帰りになったら、よく相談しておきめください。わたしはあやしい者ではありません。屋敷は藍田山(らんでんざん)の麓にあって、そのあたり一帯はみなわたしの土地です」
 といって帰って行った。
 やがて妻が戻ってきたので老人のことを話すと、妻は、
「わたしのような者を銭十万で買ってくれる人は、ほかにはありません。あした、そのご老人が見えたら、買ってもらうことにします」
 といった。
 翌日、老人は銭十万を持ってきた。〓規の妻を見ると老人はよろこんで、
「わたしの思ったとおりの人だ。やさしそうないい奥さんだ」
 といい、〓規の返事もきかないうちに、
「もし子供さんたちがお母さんに会いたいといったら、いつでも藍田山の麓の屋敷へ、いっしょに訪ねてきてください。この人はわたしがお引き取りした以上、お返しするわけにはいかないけれど」
 といって銭十万を置き、〓規の妻をつれて行ってしまった。〓規と子供たちはただ茫然と見送っていた。
 それから一年もたたぬうちに、〓規はまたもとどおりの無一文になってしまった。二年目には、冬に、餓えと寒さで三人の子供が死んでしまい、その翌年には、夏、餓えと暑さでまた三人の子供が死んでしまった。〓規は長安の町で乞食をしていたが、ある日、老人の言葉を思い出して、藍田山の麓へ行ってみた。そこには貴人の屋敷かと思われるほどの宏壮な屋敷があった。門の前で茫然としていると、門番が、
「こら、何をしている」
 とどなりつけた。〓規がすっかり気後(きおく)れしてしまって何もいえずにいると、中から老人が出てきて、
「おお、よくおいでなさった」
 といい、招き入れて、きらびやかな一室に案内し、酒食を用意した上、妻を呼んで会わせてくれた。
 〓規が妻に、子供たちがみな死んでしまったことを話すと、妻は号泣しながら狂ったように部屋の中を駆けまわり、柱に頭を打ちつけて倒れてしまった。老人はおどろいて駆け寄り、妻を抱きおこして見て、
「死んでいる!」
 と叫ぶなり、おそろしい顔をして〓規に飛びかかってきた。〓規は殺気を感じて逃げだし、門を出てから、追ってくる気配がないのでふり返って見ると、さきほどまであった屋敷はあとかたもなく、大きな塚があるだけだった。不審に思って塚のまわりの、門のあったあたりを眺めると、そこに女の人らしい姿の倒れているのが見えた。おそるおそる近寄ってみると、それは妻の死体だった。その死体の傍に洞穴があった。〓規が石を拾ってその中へ投げ込むと、何かが飛び出してきて〓規の足もとをかすめ、逃げて行った。急いで眼で追うと、それは一匹の大きな狐だった。〓規はそのときはじめて、自分の妻が古狐に買い取られたのだということを悟った。
唐『奇事記』 
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