日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

中国怪奇物語113

时间: 2019-05-28    进入日语论坛
核心提示:  三つの予言 成(せい)都(と)に費(ひ)孝(こう)先(せん)という人がいた。軌(き)革(かく)の術にすぐれていて、世
(单词翻译:双击或拖选)
   三つの予言
 
 
 
 
 成(せい)都(と)に費(ひ)孝(こう)先(せん)という人がいた。軌(き)革(かく)の術にすぐれていて、世の人々に名を知られていた。軌革の術というのは絵を使って人の運命を予言する術である。
 あるとき、王(おう)旻(びん)という人が商用で成都へいった。商用はとどこおりなくすませたものの、ふと前途に不安を覚えて、費孝先に占ってもらった。すると費孝先は、
「止れといわれても止るな。洗えといわれても洗うな。一石(こく)の籾(もみ)を搗(つ)いて三斗の米がとれ、明に会えば助かり、暗に会えば死ぬ」
 といい、この言葉を忘れないようにと念をおした。
 王旻はそれを心にとめて郷里へ出発したが、途中で大雨にあった。そこである家の軒下に雨宿りをしたが、そこは通りがかりの人でいっぱいになっていた。そのとき王旻は、
「止れといわれても止るな、というのは、あるいはこのことかもしれない」
 と思い、大雨の中を歩きだした。すると、いくらもいかぬうちにその家が倒れ、軒下に雨宿りをしていた人々はみなその下敷きになってしまった。
 王旻の妻は、夫の留守中、隣家の康(こう)という男と密通しているうちに、身も心も離れなくなり、夫が帰ってきたら殺して康と夫婦になろうとたくらんでいた。
 王旻が帰ると、妻はひそかに康とうちあわせをして、夜中に夫を風呂へいれることにした。
 日が暮れると、妻は王旻に、
「お風呂をわかしたから、身体を洗ってさっぱりしなさいよ」
 といった。王旻はそのとき、
「洗えといわれても洗うな、というのは、このことかもしれない」
 と思い、風呂へははいるまいと心をきめた。妻ははじめはやさしい声ですすめていたが、いくらいっても王旻がきかないので、とうとう怒りだし、がみがみどなりたてながら自分だけ風呂へはいった。
 王旻は旅の疲れで、何も知らずにぐっすり眠ってしまった。翌朝、眼をさました王旻は、妻のいないことに気づいてあちこちさがしまわったところ、妻は風呂で頭を割られて死んでいた。
 疑いは王旻にかかった。王旻は逮捕されて取調べを受けたが、無実であるということのあかしを立てることができない。拷問にかけられて自白を迫られると、王旻は泣きながらいった。
「あかしの立てようがないのですから、死罪にするとおっしゃるのなら、あきらめて死ぬよりほかありませんが、わたしは無実でございます。費孝先さまの予言が、三つのうち一つしかあたらなかったとは! いや、あたったのかもしれません、暗に会えば死ぬ、とおっしゃったのだから」
 郡の役人が王旻のいったことを太守に伝えると、太守は刑の執行を待つようにといって、王旻を呼んでたずねた。
「費孝先の三つの予言というのは、どういうことか」
 王旻がわけを話すと、太守は、
「そなたは一つしかあたらなかったというが、三つとも見事にあたっているぞ」
 といい、
「そなたの隣家の者は何という名だ」
 とたずねた。
「康七郎と申します」
 と王旻がいうと、太守は、
「そなたの妻を殺したのは、その男にちがいない」
 といい、郡の役人に、康を捕えてきて拷問にかけよと命じた。康ははじめは否認しつづけていたが、拷問にかけられると堪えられずに、一切を白状した。康の家から血痕のついた棍(こん)棒(ぼう)も見つけ出された。康は王旻の妻を、王旻と思いあやまって棍棒で殴り殺したのであった。
 太守は郡の役人からの報告を受けると、王旻をなぐさめながらいった。
「洗えといわれても洗うな、というのもあたっていたのだ。もしそなたがあのとき風呂へはいったら、康に殴り殺されたのだからな」
「康の仕(し)業(わざ)だということが、どうしておわかりになったのですか」
 部下の者がそうたずねると、太守は笑いながら、
「わしの手柄ではない。費孝先の予言に教えられたのだ。一石の籾を搗いて三斗の米がとれる、と費孝先はいったのだ。まだ、わからぬか。一石の籾から三斗の米を引いたら、あとに何が残る? 糠(ぬか)が七斗残るのだ。糠(こう)七、つまり康七郎ではないか」
 王旻はこうして無実の罪を晴らされた。まさに費孝先のいったとおり、暗に会えば死ぬところを明(明察)に会って助けられたのである。
六朝『捜神記』 
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%