返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

中国怪奇物語128

时间: 2019-05-28    进入日语论坛
核心提示:  土地神の加護 豫章郡に楊(よう)溥(ふ)という人がいた。 豫章郡の諸県はみなよい材木の産地である。それを伐採して広陵
(单词翻译:双击或拖选)
   土地神の加護
 
 
 
 
 豫章郡に楊(よう)溥(ふ)という人がいた。
 豫章郡の諸県はみなよい材木の産地である。それを伐採して広陵郡まで運んでゆくと、買い取った値の数倍で売れる。
 あるとき、楊溥は数人の人夫をつれて、よい材木をさがしに、林の中へはいった。冬の夕方で、雪が舞いはじめてきたが、山奥なので宿を借りるところもない。洞窟でもあればよいがとさがしまわったが、それもない。
 そのとき、道案内人が倒れた大木を見つけて、
「ここを借りることにしましょう。五、六人ははいれます」
 といった。大木の中は空(うつ)ろになっていて、道案内人のいうとおり五、六人ははいれそうである。楊溥たちはその空洞の底に毛(もう)氈(せん)を敷いて、みんな身を寄せあって寝た。ところが案内人は中へはいらず、地面にひざまずいて再拝し、祈りをささげた。
「土地の神さま、今夜はここに宿をとらせていただきます。どうかわたくしども一同をお守りくださいますよう」
 それを三度くりかえしてから、はじめて中へはいって寝た。
 夜がふけると、雪はますますはげしくなってきた。そのとき、不意に人の呼ぶ声がきこえた。
「張礼どの」
 すると、みんなの寝ている木の上で誰かが返事をした。
「おお、なに用だ」
「今夜は北の村で嫁入りがある。酒も肴(さかな)もたくさんある。いっしょにいこうじゃないか」
「いや、ここに客がいるのだ。夜明けまで守ってやらねばならん。わしがいってしまうと、黒のやつが害をするのでな」
「こんな寒い雪の夜だ。ちょっと一走り飲みにいってもよかろう」
「いや、守ってくれとたのまれた以上、飲みにいっては筋が立たん。眼をはなすと黒があばれるだろうからな」
 それきり声はきこえなくなった。
 夜があけてから一同が毛氈を片づけると、その下に黒い大きな蝮(まむし)がいた。頭は瓶ほどもあり、長さは三尺あまり、それがとぐろを巻いたままじっとしている。人々ははじめてびっくりした。
唐『紀聞』 
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%