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中国怪奇物語130

时间: 2019-05-28    进入日语论坛
核心提示:  制蛇の術 唐の宝(ほう)暦(れき)年間、〓(とう)甲(こう)という人がいて、茅(ぼう)山(ざん)の道士峭(しよう)巌
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   制蛇の術
 
 
 
 
 唐の宝(ほう)暦(れき)年間、〓(とう)甲(こう)という人がいて、茅(ぼう)山(ざん)の道士峭(しよう)巌(がん)に師事していた。峭巌は道術を会(え)得(とく)していて、お札(ふだ)を書いて鬼神を呼びよせたり、仙薬を使って小石や瓦(かわら)を黄金に変えたりすることができた。
 〓甲は誠心誠意、峭巌に仕えた。どんな苦しみも苦しみとせず、夜もろくに眠らず昼も腰をおろす暇もなく、ひたすら修行につとめた。峭巌はその熱意に動かされて、仙薬の作り方を伝授したが、〓甲にはどうしても作れなかった。鬼神を招くお札の書き方も伝授したが、やはり、〓甲のお札には効力がなかった。そこで峭巌は、
「お前はこの二つの術を会得する福分を天から授けられていないのだろう。これ以上、無理に勉強してはいけない。その代りに、天地の蛇を思いのままにする術を教えてやろう。この術が使えるのは、世界中でわし一人しかいないのだ」
 といって、その術を伝授した。〓甲はその術だけは会得することができた。
 制蛇の術を会得した〓甲は、峭巌にゆるされて郷里へ帰った。途中、烏(う)江(こう)まで来たとき、会(かい)稽(けい)の県令が毒蛇に足を噛(か)まれて苦しんでいるということを聞いた。痛みがはげしく、うめき声は町中にきこえるほどで、多くの術者を招いたけれども誰もなおすことができないという。そこで〓甲は治療しに行ったが、まずお札を書いて胸にあてがったところ、はげしい痛みがぴたりととまった。知事が礼をいうと〓甲は、
「まだそれだけでは十分ではありません。足を噛んだその蛇を呼びつけて、毒を回収させなければなりません。そうしないと、足を切断しなければならなくなります。しかしその蛇はもう遠くへ逃げていっていると思いますので、十里以内にいる蛇を全部ここへ集めて、その中からさがし出すことにしましょう」
 といい、桑畑の中に広さ四丈四方の壇を築いて、周囲を赤土と白土で塗りかためた。そして篆(てん)書(しよ)でお札を書き、なにやら口の中でつぶやくと、やがて続々と蛇が集ってきた。蛇は〓甲の指さすままに動き、みな壇の上へのぼっていってつぎつぎに積み重なった。その高さは一丈あまり、蛇の数は何万匹とも知れぬほどであった。
 すこし遅れて四匹の大蛇がやって来た。いずれも水汲み桶(おけ)ほどの太さで、長さは三丈、この四匹が、積み重なっている蛇の上にとぐろを巻いた。そのとき、壇の周辺百歩以内にある草木の葉は、夏のさかりだというのに、ことごとく黄色くなって落ちてしまった。
 〓甲ははだしになって蛇の山の頂上へよじのぼると、青い篠(しの)竹(たけ)で四匹の大蛇の頭を叩きながら、
「その方ども、頭(かしら)としてこの地域の蛇を監督する身でありながら、なぜ人間に害をあたえるようなことをさせたか。県令どのを噛んだ蛇がどの蛇かを調べ、その蛇だけを残して他のものはみな立ち去れ」
 といった。そして下へおりると、しばらくして蛇の山はどっと崩れ、大蛇を先頭にして蛇どもは四方へ散っていった。壇の上には、土色の一尺あまりの小蛇が一匹だけ残っていた。
 〓甲は役人に県令をつれてくるようにいった。役人が県令を椅子ごとかつぎ出してくると、〓甲は壇の上の蛇を呼び、県令の足を指さして、
「毒を回収せよ」
 と命じた。蛇は身を伸ばしたり縮めたりして、渋っていたが、〓甲がもう一度大声で命じると、観念したように県令の傷口に口をあてて毒を吸いはじめた。
 そのとき県令は、脳の中に針を突き刺されるような激痛を覚え、また噛まれてこのまま死んでしまうのではないかという不安に襲われたが、すぐ爽快な気分にもどった。しばらくすると蛇は口をはなし、のたうちまわって苦しがっているようだったが、まもなく皮が裂けて水のように溶けてしまい、背骨だけが地面に残った。
 県令は〓甲に礼をいい、たくさんの謝礼を贈った。
 そのころ、揚州に畢(ひつ)という人がいた。家に千匹もの蛇を飼い、毎日市場へいって蛇に芸をさせていたが、やがて大金持になり、大きな屋敷を建てた。その人の死後、息子は屋敷を処分しようとしたが、蛇がたくさん棲みついているのでどうにもならない。そこで大金を出して〓甲を招いた。〓甲が出かけていって、お札を一枚書いてわたすと、蛇はみな墻(しよう)壁(へき)の外へ出ていってしまった。そこではじめて屋敷を売ることができたという。
 その後、〓甲は江西の浮(ふ)梁(りよう)県へいった。ちょうど晩春のころで、茶摘みの時期だった。この地方の茶畑には昔から毒蛇がたくさんいたので、茶を摘んでいて蛇に噛まれ、命を失なった人の数はかぞえきれないくらいであった。土地の人々は〓甲がいくと、不思議な術を持っているという噂をきいていたので、金を集めあって、毒蛇を絶滅してほしいと頼んだ。
 〓甲は承知して、茶畑のほとりに、広さ四丈四方の壇を築き、その上へあがって蛇の王を呼びつけた。
 すると一匹の大蛇があらわれた。太さは人間の股ほどで、長さは一丈あまり、輝くほどの錦の模様の蛇で、後に一万匹の毒蛇を従えていた。
「高さくらべをする」
 と〓甲は大蛇にいった。大蛇がうなずくと〓甲はさらに、
「負けた方が滅びるのだぞ」
 といった。大蛇はまたうなずいて壇の上へはいあがった。
 〓甲の背の高さは五尺あまり。大蛇は一丈あまり。大蛇が頭をもたげたらゆうに〓甲の頭を越えるのではないかと、人々ははらはらしながら見守っていた。
 壇上へはいあがった大蛇は、次第に立ちあがって頭を三、四尺の高さまで持ち上げた。四尺から五尺。〓甲の頭よりも上に出ようとして、大蛇は錦の模様の肌から脂(あぶら)汗(あせ)を流しながら頭を持ち上げようと努めたが、ようやく〓甲の肩の近くまでは上げるものの、そこまで上げると疲れてきて、どたりと頭を落してしまった。何度くりかえしても同じであった。
「もう一度だけだぞ。これが最後だ」
 〓甲がそういうと、大蛇はまた頭を持ち上げだしたが、ようやく〓甲の首のあたりまで上げたとき、力つきてどたりと頭を落してしまった。遠くから見守っていた人々は、そのとき、器から水が溢(あふ)れ出るように、四丈四方の壇のまわりから水が溢れ流れるのを見た。力つきた大蛇は溶けて水になってしまったのである。その水を浴びた壇の下の一万匹の毒蛇も、そのときみな死んでしまった。もし大蛇の頭が〓甲の頭よりも高く出たら、〓甲が水になっていたのである。それ以後、浮梁県の茶畑には一匹の毒蛇もいなくなった。
 〓甲はその後、茅山へもどり、山にこもって再び道術の修行に努めた。今もまだ生きていて、ときどき俗界へ蛇の毒を除きにくるという。
唐『伝奇』
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