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中国怪奇物語176

时间: 2019-05-29    进入日语论坛
核心提示:  娘の魂 河北の鉅鹿(きよろく)郡に〓阿(ほうあ)という人がいた。なかなかの美男子であった。 〓阿には妻がいたが、ある
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   娘の魂
 
 
 
 
 河北の鉅鹿(きよろく)郡に〓阿(ほうあ)という人がいた。なかなかの美男子であった。
 〓阿には妻がいたが、ある日、同じ町に住む石(せき)という家の娘が〓阿の姿を垣間(かいま)見て、ひどく心をひかれてしまった。
 娘はまもなく、〓阿の家にやってきて、
「どうか、ご主人にお会わせください」
 とたのんだ。
 〓阿の妻は嫉妬ぶかい女だったので、娘が夫を訪ねてきたときくと、下女に言いつけて娘を縛(しば)らせ、そのまま石の家へ送りとどけた。ところが、何とも不思議なことに、その途中で、娘の姿は煙のようにかき消えてしまったのである。
 下女が石の家へ行ってそのことを話すと、娘の父親は怒って、
「うちの娘はそんなはしたない娘ではない。おまえは何のうらみがあって、そんな、ありもしないことを言って娘を傷つけようとするのだ。娘は今日はずっとうちにいて、一度も外へ出たことはないのに」
 と言い、下女を追いかえした。
 それ以後、〓阿の妻はいつも気をつけて夫の様子をうかがっていた。すると、ある晩、娘が夫の書斎へはいって行くところを見つけたので、そっとあとをつけて行き、いきなり押し倒して縛りあげ、自分で石の家へ連れて行った。
 娘の父親は、縛られている娘を見るとびっくりして、
「わたしはいま奥から出てきたのだが、娘は母親といっしょに奥で刺繍(ししゆう)をしていた。それなのに、どうしてここに縛られているのだろう」
 と言い、下女にいいつけて、娘を奥から呼んでこさせた。娘が出てくると、縛られていた娘の姿はかき消すように見えなくなってしまった。
 石も〓阿の妻も、おのれの眼を疑い、しばらくのあいだはただ茫然とたたずんでいた。やがて石が、ようやく口を開いた。
「これは、何か怪しいことがあるにちがいありません。あとでよく調べてみますから、今夜のところはどうかおひきとりください」
 〓阿の妻も、しきりに首をかしげながら帰って行った。
 そのあとで石は、そっと妻を呼んで言った。
「どうも、怪しいものが娘にとりついているとしか考えようがない。おまえ、いつも娘のそばにいて、何か気がついたことはないか」
「そういえば、このごろ、いくら呼んでも返事をしなかったり、刺繍の手をとめたまま、じっとしていたりすることがあります。何か考えごとでもしているのだろうと思って、格別気にとめずにおりましたが……」
「それが怪しい。わしがきくと角(かど)が立ってまずいかもしれないから、おまえから娘にわけをきいてみてくれ」
 そこで母親が娘に問いただすと、娘は、
「いつでしたか〓阿さまの家の前を通ったとき、庭に〓阿さまが出ていらっしゃるのをお見かけしたことがございました。それ以来、心がぼんやりして、夢うつつのうちに〓阿さまのところへ行っていることがよくあります。はっと気がつくと、やっぱり家にいるのですけど……」
 石は妻から娘の言ったことをきくと、
「そうか。娘は〓阿を見て魂を奪われてしまったのだろう。おまえが呼んでも返事をしなかったり、刺繍の手をやめてぼんやりしたりしているときには、娘の魂がからだから離れて〓阿のところへ行っているときにちがいない。わしにはどうしようもない。娘を〓阿と添わしてやればよいのだが、〓阿には妻がいるし、妾(めかけ)にしてもらうにしても、あの妻は嫉妬ぶかい女だから承知してくれるはずはないし……」
 その後も娘は、放心したようにじっとしていることがしばしばあった。
 石は妻からそのことをきくと、
「そのときにはそっとしておいてやれ。わしたちが娘にしてやれることはそれしかない」
 と言った。
 それから二、三年たったとき、〓阿の妻はふとしたことから重い病気にかかった。〓阿は医者よ薬よと、できるだけのことをして介抱したが、その甲斐(かい)もなく、まもなく死んでしまった。
 〓阿は一年間喪(も)に服してから、石家へ結納(ゆいのう)の品を贈って、娘を妻に迎えた。それからは何ごともなく、夫婦は仲むつまじく暮したという。
六朝『幽明録』 
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