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中国怪奇物語223

时间: 2019-05-29    进入日语论坛
核心提示:  亡霊退治 楽安の劉池苟(りゆうちこう)が湖北の夏口に住んでいたときのことである。彼の家の屋根裏に亡霊が住みついてしま
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   亡霊退治
 
 
 
 
 楽安の劉池苟(りゆうちこう)が湖北の夏口に住んでいたときのことである。彼の家の屋根裏に亡霊が住みついてしまった。
 はじめに亡霊があらわれたときは、暗闇の中に白い服をつけた姿がうすぼんやりと見えるだけだったが、やがて数日おきにやってくるようになって、もはや姿をかくそうともせず、そのまま住みついてしまったのである。
 その亡霊は、家の者が眠ってしまうと屋根裏から降りてきて盗み食いをした。それだけで、ほかには何もわるいことをするわけではなかったが、劉家にとってはとにかく迷惑なことだった。
 ある日、池苟は客を招いたが、その中の一人に吉翼子(きちよくし)という向こう気の強い者がいて、
「お宅に亡霊が住みついているといううわさだが、ほんとうですか」
 ときいた。池苟がほんとうだと言うと、吉翼子は大声で笑って、
「それはあなたの気の迷いですよ。この世に亡霊などというものがいるはずはない。もしほんとうにいるのなら、ここへ呼んでください。わたしがどなりつけてやるから」
 と言った。と、そのとたんに屋根裏で物音がした。客たちがふり仰ぐと、何かひらひらする物が投げおとされてきて、吉翼子の顔にぺたりと貼りついた。見ればそれは女の下ばきで、よごれものがついたままだったので、客たちは大笑いをした。吉翼子はすっかり面目をつぶし、顔を洗ってそのまま帰って行ってしまった。
 その後、池苟が親戚の家へ行くと、
「まだ亡霊はいるのか」
 ときかれた。いると言うと、
「盗み食いをさせておくから、いい気になっていつまでもいるのだ。一度ひどい目にあわせてやれば出て行くだろう」
「ひどい目にあわせる方法があるのか」
「食べ物の中へ毒をいれておくのだ。うちに冶葛(やかつ)(毒草)があるから、ここで煮ていって使えばよい」
 池苟はさっそくその家で冶葛を煮て汁をとり、ひそかに家へ持ち帰った。その夜は家じゅうで粥(かゆ)を食べ、碗(わん)一杯ぶんだけ食べ残して、その中に冶葛の汁をいれると、机の上へ置き、鉢でふたをしておいた。
 その夜、池苟は眠ったふりをして様子をうかがっていた。と、真夜中に亡霊が屋根裏から降りてきて、粥を食う音がきこえた。食い終ったと思うころ、碗を土間に投げつけたらしく、それの割れる大きな音がした。つづいてこんどは屋根裏から吐く音がきこえ、それがやむと、窓や戸にぶっつかったり、たたいたりする音がしたが、やがて何の音もしなくなった。
 亡霊はよほどこりたらしく、それきり二度と池苟の家にあらわれることはなかった。
六朝『捜神後記』
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