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物理の風景65

时间: 2019-07-26    进入日语论坛
核心提示:者・家・屋・徒  「物理屋」のニュアンス われわれ物理学の研究を業とする者は、自分たちのことを呼ぶのに物理屋という言葉を
(单词翻译:双击或拖选)
 者・家・屋・徒
  ——「物理屋」のニュアンス
 
 われわれ物理学の研究を業とする者は、自分たちのことを呼ぶのに物理屋という言葉をよく使う。なぜ物理学者といわないのかは興味のある心理学的問題になり得ると思うが、私自身の感じでは、自分のことを物理学者と称するのはかなり面映ゆいことなのである。
 多分、物理を研究することによってメシを食っているという意識と、一応人並の仕事はしているという自負はあっても、果たして物理学者と呼ばれるのにふさわしい業績をあげているのだろうかという自戒の念が、やや自嘲的なニュアンスを含む物理屋という言葉を使わせるのであろう。
 実験物理をやっている者と理論物理をやっている者とを区別するときには、実験屋、理論屋というわけだが、このほかに実験家、理論家という呼び方も使われる。「家」というのは「学者」ほど面映ゆくもなく、「屋」ほど自嘲的でもなく、ちょうど中間のニュアンスをもっていて使いやすい。「物理家」という単語のないのが残念なくらいである。
 もっとも長くなるのを我慢すれば「物理の研究家」というようないい方はあるにはあるが。そういえば同じ「者」がついても、「物理の研究者」というのなら面映ゆい感じはまったくしない。同様に、「科学の研究者」というのならよいが「科学者」というのはやはり少し口はばったい感じがする。
 地理学のやや専門的な本や雑誌を読むと、多分物理屋という言葉と対応した使われ方をしていると思われる地理屋という言葉とならんで、地理学徒という言葉によくお目にかかる。これが地理屋あるいは地理学者とどうニュアンスがちがうのかは私にはわからないが、物理屋仲間で物理学徒という呼び方が絶対に使われないのと比べて興味深い。他の学問に比べると、地理学界では地理教育の占めるウエイトが非常に大きいことと何か関係がありそうであるが、一度地理学者にきいてみようと思いながら果たしていない。
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