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鬼平犯科帳の人生論02

时间: 2019-07-30    进入日语论坛
核心提示:● 人間は平等であるが、対等ではない[#ここから5字下げ]「父上にも似合わぬ失態でございましたな」 いった瞬間、長谷川平
(单词翻译:双击或拖选)
 ● 人間は平等であるが、対等ではない
 
[#ここから5字下げ]
「父上にも似合わぬ失態でございましたな」
 いった瞬間、長谷川平蔵がはね起き、息子の横面をちからまかせになぐりつけ、
「ばかもの!!」
 大喝一声した。
「素人《しろうと》に何がわかる」
 いい捨てて居間を出て行く父の後姿を見送り、二十歳の辰蔵が泣きべそをかき、
「ひどい。これは、あまりにもひどすぎる」
 と、わめいた。
[#ここで字下げ終わり]
[#地付き]「泥鰌《どじよう》の和助始末《わすけしまつ》」
 
 大きな泣き声をあげて手足をばたつかせる男の子(推定年齢五歳)に、若い父親が自分の人差し指をなめさせて、「おいちいでちゅか?」となだめている姿を昨日、田園都市線の車中で目撃した。瞬間、顔面が歪んだ。ゾッとして、ゲッとなった。思わず座席から腰を浮かしかけてしまったではないか。若い父親よ、いくらなんでも人前で「おいちいでちゅか」はなかろうよ。平蔵がこの光景を見たら、思わず大刀の鞘《さや》へ手をかけたであろうことは想像に難くない。
 父はむかしの父ならず。去年《こぞ》の雪いずくにありや。女房に遠慮し、若者に迎合し、権威におもねっているうち、父親たちはいつのまにか我が子にまでも媚《こ》びるようになってしまったようだ。それが証拠に「父親の媚態」というべき惨状はハトの糞のようにあちこちで散見できる。でもさ、いくらなんでも父親が「子どもに媚びる座敷犬」になってはいかんだろう。
「厳格な父」とか「立派な父」という言葉を耳にしなくなって久しいが、そのかわりにいやというほどに見聞するのは「叱らない父親」や「ものわかりのいい父親」だ。結果、子どもたちは、父親のいうことはさっぱり聞かず、占い師や芸能人のいうことばかりに耳を貸すようになった。あまつさえ、自分に甘く、子どもにも甘い父親がゴマンと目につく。日頃、辛口や毒舌を売りにしている人でも、身内にはみっともないほど大甘だったりする。なかには「だらしない父親のほうがむしろ自然だよ」とか、「ありのままの弱い父親を見せることも勇気だと思うよ。父親としてのひとつの理想像だね」などとわけ知り顔でいう大人もいて、「火付盗賊改方ですか。ご出役願います」と電話をかけたくなる。
 また、けしからんことに「子どもの主体性や自主性は尊重しなくてはいけない。価値観の押しつけなんて、もってのほかだ」などと心得顔でいう大人もいて、「バカも週休二日制にしなさい」といってやりたくなる。まったく薄学にもほどがある。無知を絵に描いて国立近代美術館に飾っておきたいほどだ。
 人間は平等である。がしかし、対等ではない。大人と子どもが平等だと述べて、「がしかし……」や「ただし……」をつけ足さないのは歪《ゆが》んだ平等意識といわざるをえない。
 気をたしかにもって、聞いていただきたい。主体性とか自主性というようなものは、なんらかの価値観があってはじめてもちうるものである。なんの土壌や下地もないところにいきなり主体性や自主性なんてものが根づくわけがないではないか。根づくものがあるとしたら、それは「わがまま」だけだ(責任を負うことは考えずにただ欲望を発散する「わがまま」と、責任を負うことではじめて成り立つ「個としての自由」とは千里の隔たりがあると知るべきである)。子どものわがままを放任するというのなら、大人と同様の義務と責任と処罰を課すべきである。それが嫌だというなら、躾《しつけ》をしっかりとやることだ。それが健全な親というものであり、また父性というものである。
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