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ルンルンを買っておうちに帰ろう08

时间: 2019-07-30    进入日语论坛
核心提示:そのイジキタなさが、恋のあと味を悪くする。が、 やりました。一週間以上私を苦しめていた便秘を、大量の薬剤によってついに降
(单词翻译:双击或拖选)
 そのイジキタなさが、恋のあと味を悪くする。が、
 
 やりました。一週間以上私を苦しめていた便秘を、大量の薬剤によってついに降服させたのだ。
 そのあふれそうなぐらいな量を、非常な爽快感《そうかいかん》と幸福感でしばらく私は眺めていた。気のおけない夫[#「夫」に傍点]がもしいたら、
「ちょっと、ちょっと見て」
 と声をかけたぐらい私はウキウキしていた。
 楽しゅうて、あとは悲しきUNKOかな——
 突然急にしみじみとした気持ちに襲われて、私はトイレのレバーをおしてしまった。
 いつもよりぜんぜん違う水の動きを見せながら、それはうねりとなって流れていった。
「ありがとう、Aさん」
 いつのまにか過去の恋人の名前をつぶやいていた。
 こんな大量のUNKOをする私を、「愛している」といってくれて、抱いてくれて本当にありがとう。
 私はいままで便器に満ちあふれていたそれのように、彼に対する感謝とすまなさの気持ちが、胸にひたひたといっぱいになってきたのだ。
 このように私は別れた男たち誰に対しても(こう書くといっぱいいるようで好き!)、いつもいい気持ちを忘れたことがない。けれども世の中には、私のようなやさしい女ばかりとは限らないのだ。
 たとえば友人のK子は、前の男のことを、
「いままで会った中で最低の男!」
 と口汚なくののしっている。彼女の話を総合すると、真夜中に何度もしつこくその男は電話をかけてきて、
「いまナイフを持ってる。お前を殺してオレも死ぬ」
 とおどかしたそうである。私はドラマチックが大好きな人間であるから、こういう話をもつ女性が心底羨ましくてしようがない。おまけにK子は、
「こわくてたまらないから、S(現在の恋人)にずうっと来てもらって、最後には男同士で話つけてもらったの」
 とかいってるのだから、もう勝手にしろ! といいたい。前の男がナイフを使ってまで復縁を迫る。違う男に対して、これほど効果的な演出方法があるだろうか。
 K子というのは特に美人というわけではないけれど、俗にいう男好きするタイプ。こぢんまりした目鼻が妙な色気がある。そしてナイフとまではいかないまでも、いつもこういったたぐいの男と話に追っかけられていた。
 だいたい女にはふたとおりあるようだ。このK子のように色恋に関してはかなり非凡なる人生を歩む人と、まあ私のような凡人。
 私の田舎の、近所のラーメン屋のおばさんがまさに前者タイプ。四十歳近くなって若い男と駆け落ちし、結局その男と別れ、旦那とも離婚してしまったのだが、なんと三か月後ぐらいに全く別の男と再婚したのだ。
 母は高校生だった私に向かって、しみじみいったものである。
「一度男の人となにかあると、次から次へと起こりやすくなってくるのよ。けれども、一度もないひとは本当にダメ」
 その頃うちの隣には、三十歳すぎてまだ結婚していない従姉《いとこ》がいたので、母はそのことを指していったのかもしれないが、この言葉ははからずも愛娘《まなむすめ》の将来を暗示する結果になってしまった。
 本当に私ってモテないのよね。
「なんで私ってこんなにモテないんだろ」
 とひとりでつぶやいていたら、ある男が、
「そんな理由なんか、とっくに自分でわかってるでしょ」
 とはっきり明るく答えてくれた。ありがと。
 結局、次の男へのジャンプ台といおうか、誘い水となるいま[#「いま」に傍点]の男がいないというのが、私の大きな敗因であろう。男などというのは納豆みたいなもので、ひとりつかまえるとあとはズルズルくっついてくるものなのに、私は最初の一粒グリコ三百メートルがないのである。
 それでもおんなを長くつづけてれば、そりゃあ二、三人はなんとかなります。私の場合めったにないことであるから、しっかり確保しようとするのだが、それが全くうまくいかない。愛情、金、時間、ふたりがうまくバランスをとってこそ恋愛といえると思うのだが、私の場合、完全なこちら側の�持ち出し�である。何度か頭にきて「さよなら」をいったのだが、なんとなく男にまるめ込まれてしまった。
 というよりも、どたん場に来ると、私の中のいままでどこにひそんでいたんだろうと思われるぐらいのすごい執着が、どろりどろりと出てくるのである。
 何度もいうように私はドラマチックが大好きな人間であるから、しばらくは瀬戸内晴美的気分にすっかり酔ってしまうから困ってしまうのだ。
 泣いたり、わめいたり、機嫌をとったりしながら、なんとか元のサヤにもどそうと必死になる。それでまたなんとかつきあいがはじまるのだが、まあ立場はだんだん不利になってきますな。エラソーな口をたたかれたり、おごってくれていたものが割り勘となり、やがて私が払うのが当然となるという経過をたどります。
 結局、その男にそんなに惚れているのかと世間からよく尋ねられるのだが、そうとでもいえるし、違うともいえる。ただ私は病的なめんどうくさがり屋(男を追っかける時は話は別)なので、また別の男といちからやり直してベッドまで行きつくのが億劫《おつくう》で仕方ないのだ。よくあるでしょ、お互いわりとその気はあるんだけど、それまでお酒を飲んだり、いちゃいちゃ話しあって探り合う時間。ああいう時間が実にかったるくて仕方ない。それにいっしょにお酒を飲んでる時に、当然男は値ぶみする。欲望に鋭く光ったかと思うと「それほどの女でもないな、今日は酒だけにしとくか」としきりに考えている様子、ああいうのを見るのも好きじゃない。それよりも気の合った男とマンネリをお互いに感じながら、ごちょごちょやっている方がずっと気が楽なのだ。
 つまり私の男への執着というのは、小さな子どもが古びた毛布を絶対に離さないというのと同じ。いじきたなさにケチとマゾっ気がいりまじって、私をいい女からほど遠くしている。相手の男にしても、何年かたって私を思い出す時、いい記憶で満載というわけにはいきますまい。
 けれども女は後の記憶のために生きるにあらず。いまさえよければ、髪の毛ふりみだしてもそれにしがみつくものなんですよん。
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