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美女入門133

时间: 2019-08-22    进入日语论坛
核心提示:ビジュアル系はつらいよ!やれば出来る! 私はあらたな自信を持った。クリスマスから正月にかけて、また体重が増え出したのであ
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ビジュアル系はつらいよ!

やれば出来る! 私はあらたな自信を持った。クリスマスから正月にかけて、また体重が増え出したのであるが、一週間で二キロ落としたのである。
正月休みは一日中夫がうちにいる。朝晩どころか昼もつくらなくてはならない。外食だってひとりで行ってくれればいいものの、やはり私が同伴ということになる。
うちの夫はもの凄《すご》く食べる。二人でかなりの量の中華料理を食べた後、途中でケーキを買い寝る前に二個ペロリと食べる。貰《もら》いもののアイスクリームだって、専ら彼専用だ。お酒もひとりでワイン一本あけるし、ウイスキーや日本酒も底なしだ。お酒を飲み、ケーキを食べるという生活をしているのに、彼は結婚以来体重が変わらない。一緒にどこかへ行けば、
「相変わらずスリムでカッコいいわねぇ……」
と皆に言われる。ノロ気じゃなく本当の話。こういう人につき合って休暇を過ごしたら、あっという間に一・五キロ太ってしまったではないか。
私は自分で言うのもナンだけど、日本で数少ないビジュアル系作家。痩《や》せた、太った、キレイになった、ブスになったと人さまから何やかんや言われる立場である。テツオも言う。
「あんたぐらい体重で人気や評価が左右される人も珍しいから、頑張らなきゃダメだよ」
そんなわけで必死にダイエット。朝は脱脂粉乳のカフェオレにバターなしのトーストにゆで玉子、昼間は野菜とトリ肉のうどんといった風に、そりゃあ頑張りました。中でもおすすめは�ダイエットお好み焼き�であろうか。キャベツ、長ネギをどっさり、あとは桜エビ、豚肉と栄養のあるものを入れるのであるが、私はカサを増やすためにコンニャクを細かく切ったものを入れる。これを昼食にお腹いっぱい食べれば、夜は本当に軽いものでOK。昨夜のうちのメニューはおでんだったが、私は大根、コンニャクといったものだけを選んで食べた。
ダイエットといえば、今年のお正月、鈴木その子センセイを見ない日はなかった。センセイはもはやダイエットの女王というだけでなく、タレントとしても揺るぎない地位を獲得されたようなのである。
実はこの私、センセイの創成期を知る数少ない生き証人である! 昔からダイエットを先取りすることにかけては他人に絶対負けない私、今から十六年前、センセイのお店に通い始めた。当時センセイは『やせたい人は食べなさい』というベストセラーをお出しになったものの、今のようにメジャーな存在ではなかった。六本木に小さなレストランを持ち、そこに何人かのファンといおうか信奉者が通うという感じであった。
ご存知のように鈴木その子式ダイエットは、完璧《かんぺき》な油抜き料理である。その代わりご飯をいっぱい食べられるし、和菓子なら少量食べてもいい、というやり方が比較的私には合っていたようだ。おまけに運のいいことに、当時私の住んでいた東麻布のマンションの隣りに、ほか弁の支店が出来た。ここで海苔《のり》弁当を買えば、鈴木その子式にかなうことになる。私は毎日ここの海苔弁当をお昼にした。問題は上にのっているコロッケである。私はその都度「コロッケはいりません」とお願いしたにもかかわらず、店員によってはのせる人がいて、むっとしたものだ。
「嫌なら、取りゃいいじゃないか」
と向こうは思ったかもしれないが、ご飯にしみ込んだ油だって大敵なんだ。私はその部分のご飯を丁寧に捨てるぐらい努力した。
そして夕飯はレストラン「トキノ」でいただく。ここは油を徹底的に抜いた鰻《うなぎ》やハンバーグがなかなかおいしかった。成果はどうかというと、私は空恐ろしいぐらいに痩せて、十数キロの減量に成功したのである。
センセイはとてもよい方で、�優等生�である私を可愛がってくれた。シャネルのバッグをくださったこともあるし、店でウエイターをしていたハンサムな青年を指さし、
「慶應《けいおう》を出て見習いをやらせている私のオイなんだけど、ハヤシさん、つき合ってみる気はない」
などと有難いことをおっしゃったこともある。もしかするとこの私、センセイの後継者としての道を歩んだかもしれない。私は当時仕事で知り合った松田聖子ちゃんにも、センセイの本をプレゼントしたぐらい全幅の信頼を置いていたのだ。
その私が、どうしてこうなったのだろうか。実はあまりにも急激に痩せたせいか、あるいは油分が少なくなったためか、私は体力ががくっと落ちた。一時期は階段を上るのも困難になったぐらいである。おまけに肌が乾燥肌になってきた。鈴木式を試した人が一様に言うことであるが、とにかく体から油っ気が抜けてしまったのだ。
私はその後、油とバターをたっぷり摂《と》る「世にも美しいダイエット」式に挑戦することになる。が、鈴木式にももちろんいいところがいっぱいある。あれは体力も油っ気もたっぷりある若い人が、いっきに痩せるにはいいかもしれない。
それにしても鈴木センセイが、十六年前と全く変わっていないことに私は驚く。あの白塗りもそのままだ。もしかするとあれは�かぶり物�で、下に本物の生きているセンセイがいるのかもしれない(まさかね)。
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