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遠野物語拾遺195

时间: 2019-08-26    进入日语论坛
核心提示:一九五 遠野の六日町に宇助河童《かつぱ》という男がいた。川仕事が人並みはずれて達者なところから、河童というあだ名をつけら
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 一九五 遠野の六日町に宇助河童《かつぱ》という男がいた。川仕事が人並みはずれて達者なところから、河童というあだ名をつけられたのである。ある夏の夜、愛宕下の夜釣りに行くと大漁であった。暑気が烈しいからせっかく取った魚を腐らせてはならぬと思って、傍に焚《たき》火《び》をして魚を炙《あぶ》りながら糸を垂れていた。すると不意に川の中に、蛇目傘をさしたいい女が現われた。宇助はこれを見てあざ笑って、何が狐のやつ、お前らごときに騙されるものかと言って石を投げつけると、女の姿は消え失せる。それから間もなく川原に男が現われて、叢でさくさくと草刈りを始める。またかと言って宇助が石を投げると、これもそのまま消えてしまった。ああいい気味だとひとりで笑っていると、はるか川向こうの角《かど》鼻《ばな》という処の下がぼうと明るくなって、あまたの提《ちよう》灯《ちん》がぞろりと並んで行ったり来たりした。あれや、今度はあんな方へ行って、あんな馬鹿真似をしている。だが珍しいものだ、あれこそ狐の嫁取りというものだろうと感心して見ていたが、ふと気がついてああそうだと焚火の魚を見ると、早皆取られてしまって一つもなかった。おれもとうとう三度目に騙されたと、その後よく人に語ったそうである。
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