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遠野物語拾遺205

时间: 2019-08-26    进入日语论坛
核心提示:二〇五 遠野町上通しの菊池伊勢蔵という大工が土淵村の似《に》田《た》貝《かい》へ土蔵を建てに来ていて、棟上げの祝いの日町
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 二〇五 遠野町上通しの菊池伊勢蔵という大工が土淵村の似《に》田《た》貝《かい》へ土蔵を建てに来ていて、棟上げの祝いの日町へ帰って行く途中、八幡山を通る時に、酔っていたものだからこんなことを言った。昔からここには、りこうな狐がいるということだが、本当にいるなら鳴いて聞かせろざい。もしいるならこの魚をやると言って、祝いの肴《さかな》を振りまわした。するとすぐ路傍の林の中で、じゃぐえん、じゃぐえんと狐が三声鳴いた。伊勢蔵はああいたいた。だがこの肴はやらぬから、お前たちの腕で俺から取って見ろと言い捨てて通り過ぎた。その折同行していた政吉爺などは、そんな事をいうものじゃないと制したけれども、なに、狐ごときに騙されてやってたまるものか。これでも持って帰れば家内じゅうで一かたき食べられるなど、大言して止まなかった。それが今の八幡宮の鳥居近くまで来た時、ちょっと小用を足すから手を放してくれというので、朋輩たちももう里になったからよかろうと思って、今まで控えていた手を放すと、よろよろと路傍の畠にはいって行ったまま、いつまでたっても出て来ない。何だ少しおかしいぞとその跡から行って見ると、祝いに著た袴羽織のままで、溜池の中へ突き落とされて半死半生になっていたという。これは同行者の政吉爺の直話である。
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