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「みにくいあひるの子」だった私28

时间: 2019-09-22    进入日语论坛
核心提示:高校進学拒否「私はもう高校には進みたくありません」私はエスカレーターに乗って高校まで行く気にはなれなかった。この学校の空
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高校進学拒否

「私はもう高校には進みたくありません」
私はエスカレーターに乗って高校まで行く気にはなれなかった。この学校の空気がいや、なにより自由を奪(うば)われるのがたまらない……私にはもう限界だった。
学校の進路相談で先生にそう申し出たときには、理由くらいは聞いてくれるだろうと期待していた。かたちだけでも引きとめてくれるのではないかと。その中学の生徒四百人のうち、上の高校に進まないのは十人程度にすぎなかった。
先生の答えは、
「うん、そうだな。おまえはもういいよ」
やっかい払いができて、せいせいしたと言わんばかりの口調(くちよう)。
どうして、「なぜなんだ」って聞いてくれないの……。
聞かれたら、この学校のこういうところが私にはあわないんです、こういう校則はおかしいと思います……そんなふうに、言ってやりたいことがいっぱいあったのに。「おまえはもういいよ」なんてあっさりと言われたんじゃ、こちらはなにも言えなくなってしまう。
高校に進む気がないことを母に告(つ)げたときは、猛烈(もうれつ)に反対された。
「お願いだから、そのまま高校も行ってちょうだい。黙(だま)ってたって短大まで行けるんだから、そのつもりで選んだんだから、お願いだから、やめるなんて言わないで」
中学生になってから、私はだんだんと学校での出来事を母に話さなくなっていた。母は、娘はちょっとおかしいのでは……と思いはじめていたようだが、まさか高校に進学しないなんて言い出すとは、夢にも思っていなかったに違いない。母が私をあつかいかねて、ノイローゼ気味になっていったのは、そのころからだ。
父は、最初は黙りこくったままなにも言わなかった。明らかに反対の意思(いし)表示だったけど、結局は、「まあ、おまえが自分の責任で考えて決めたことなら……」と、娘の意思を尊重(そんちよう)してくれた。
「で、なにがしたいんだ」
私の口からとっさに出た言葉が、
「パパ、私、アメリカに行きたい」
もう少し自由な環境で勉強がしたいとか、アメリカなら自分の個性で生きることができるとか、口では格好(かつこう)のいいことを言っていたけど、実際のところは、アメリカなら学校の制服はないだろうし、くだらない校則に振りまわされることもないだろうという単純な理由。
高校に進まなくても、どうせなにかしなければならない。私はアメリカに行くための準備ということで、とりあえず語学の専門学校に通(かよ)うことにした。
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