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愛人の掟 68

时间: 2019-10-18    进入日语论坛
核心提示:scene 29 セックスレスの弊害『義務と演技』が映画化されると聞いて、ちょっと驚いた。昨年放映された連続ドラマ版は『半
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scene 29 セックスレスの弊害

『義務と演技』が映画化されると聞いて、ちょっと驚いた。昨年放映された連続ドラマ版は『半熟卵』以来飲み友だちの大浦竜宇一くんが出ていたから毎回ビデオに録っていたのだが、善し悪しは別として何ともえげつない話だなあと思って観ていた。内館牧子さんの原作とは内容にかなり落差があったらしいから、詳細はわからないけど。
しかしそのドラマが話題となって映画にまでなるということは、「セックスレス」というテーマに興味を持っている人がいかに多いか、ということだ。一体全体いつからこんなに市民権を得ちゃったんだ、セックスレス。わたしのまわりでも、セックスレス夫婦やセックスレス・カップルは異常に多い。
「いやあ、ウチなんか一年に一度するかしないかで」とか「デートったって、ゴハン食べてじゃあねってかんじですよ」なんて言うのを聞いて、最初は人前だから照れてるだけで実はやることはやってるんだろうなあ、ぐらいにしか思っていなかった。わたしは世の中のほとんどの人々が普通にセックスは好きなんだと信じて疑わなかったのだ。ところがそうじゃないんだよね。みんなホント、してないんだもん。
昔、といってもほんの五、六年前だったら、男の子はいつも「あーあの女と一発やりたい」と口癖のように言っていたし、女の子は女の子で「理想のデートは三高(死語)の彼氏と赤プリでHしてえ」などと騒いでいたものだ。男女を問わず「やった、やらない」「やれる、やれない」という、言ってみれば単純で実に本能的なところで情熱を燃やすことが出来たのである。
たとえそれが純粋な恋愛感情とは少々ずれていたとしても、とりあえず当時は異性に対してパワーがあったのだ。恋愛し、その上セックスまでするからには多大なパワーがいる。だけど全般的に恋愛パワーが落ちている今、熱烈な恋をしている人や常にセックスに情熱をかけている人はむしろ少数派になってしまった。たまに女と見ればとりあえず口説いてみるわかりやすい人や、フェロモンばりばりでクネクネしてる人に出会うと思わずほっとしてしまうぐらいだ。
その上この「セックスレス」という言葉の流行がまたいけない。日本人は流行りモノに弱いから、今まで黙っていた人たちがセックスしてないことを平気でカミングアウトするようになった。それもひそひそ恥ずかしそうに言うのならまだしも、声高らかにやや自慢気に話している。そんなの自慢じゃないっつうの。健康な男女が一緒に住んだりつきあったりしていて互いには手も出さず、ひとりHか風俗ですませてしまうなんて、どう考えたって健全じゃない。それをまるで格好いいことかのように祭りあげる今の風潮は最悪。このエッセイを読んでいる人は絶対真似しちゃいけませんよ。
彼らに言わせれば、セックスなんて面倒臭いからなるべくしたくないものなんだそうだが、わたしはそんなの認めない。確かにセックスしなければHにまつわる様々な面倒はないかもしれない。でもそのかわり、愛する人に抱かれる幸せや、やっと口説き落とした女をわが手にする喜びを忘れてしまっているのだ。人間にだけ与えられた素晴らしいセックスの快楽を、こんな若いうちに放棄しちゃって、本当にいいんですか。
セックスレスの弊害は気持ちいいことをするとかしないとか、そういう問題ではない。セックスへのパワーがないということはイコール、恋愛そのものも危ういということなのだ。だってあんなすごい愛情確認の手段なんてどこ探したって見つからないでしょう。だからいつもちゃんとHしているカップルは見ていて安心だけど、セックスレス・カップルには明日別れちゃうかもしれないようなもろさがある。
恋愛がうまくいくもいかないも、絶大なるセックスの力をなくしてはどうにもならないとわたしは思う。いい恋愛、というのはいいセックスも含めて成り立つのだということを忘れないでほしい。大好きな人とは三日に上《あ》げずHでしっかり愛情確認するぐらいのパワーを恋愛に注いでほしい。
「今どきそんなの希少価値」といくら馬鹿にされようとも、わたしはこれからもずっと、恋とHに胸を焦がして生きたい。傷ついてもつらくても、いつも恋愛パワーは全開にしていきたい。セックスレス・ブームになんか惑わされずに、いい恋といいHをいっぱいして、どんどんいい女になろうよ、ね。
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