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糸井重里の萬流コピー塾19

时间: 2019-11-08    进入日语论坛
核心提示:似て非なるもの ではいよいよ、萬流コピー塾の、本番が開講になる。宿題は、「さる出版社がちょっとした間違いで二百万部も刷っ
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似て非なるもの
 ではいよいよ、萬流コピー塾の、本番が開講になる。
宿題は、「さる出版社がちょっとした間違いで二百万部も刷ってしまった、夏目漱石の『坊っちゃん』(文庫版・300円)を売るコピー」であった。
やはり、誰もが似たようなことを考えるもので、ほとんど同じ、というコピーが数多くあった。
しかし、|同じ《ヽヽ》、と、|ほとんど同じ《ヽヽヽヽヽヽ》は明らかに異るのである。
問題は、この「ほとんど」の部分をどれだけうまく言えるかなのである。
例えば「週刊A日」で、「N顔絵塾」の塾長をなさっておられる山藤章二君より唐突に送られて来たコピー『お宅にある「坊っちゃん」はもう効きません。半年に一度はとりかえましょう』(竹) は、
『「坊っちゃん」は脱臭剤と同じです。
おたくのは効かなくなっていませんか』
などと、ほとんど同じである。しかし、山藤君のでは「脱臭剤」というコトバを使っておらないことに注目していただきたい。文脈から、坊っちゃんという本を脱臭剤とアナライズしていることは書かなくてもわかるからである。ここであえて「脱臭剤」というコトバを省略したのがセンスなのである。
・高島信『古池や蛙飛び込む水の音「坊っちゃん」』(梅) も、『古池や買って飛び込む水の音』とよく似ている。|もかし《ヽヽヽ》、後者のほうには、カワズをカッテに変えるという小細工がある。だが、この程度では、何のことはないのです。それよりもあえて「ボッチャン」という、読み手の側が想像している通りの言わずもがなの一言を添えたほうが、気持がよい。このあたりの奥義は、諸君にもおいおい理解されることであろう。
『坊っちゃんも嬢ちゃんもみんな買おう』というスタイルのものが、なんといっても一番多かった。
甘い!
なかでは、
・大坪浩一『「爺っ!!」「これでございますね?! 坊っちゃん」』(梅) が、マシであった。しかし、なにゆえにこんなにいくつも「!!」をつけるのであるか。肉屋の特売ではないのだぞ
・国分浩『保存本「坊っちゃん」「坊っちゃん」刊行77周年記念』(梅)
・田中節子『明治39年以来、中身に変更はありません』(梅) などは、似ているように見えるが、商売人として国分君の勝ち。ま、田中君のトラディショナルなアプローチも捨てがたい。
・山本恵久『「坊っちゃん」がこんなにたくさん店頭に並ぶのは今回限りです』(梅) も、無邪気であるがゆえに、イキオイがあってよかった。
・加藤秀広『今年度の共通一次に出ないと誰が言えるだろうか』(梅) は、単純明快な販売促進コピーである。この場合、「共通一次に出る」と言い切ってしまうとミもフタもない。
・宇敷恵子『教科書で宣伝してるから、いつもブームなんですって』(梅) は、前半はいい。しかし、「いつもブームなんですって」などと、突然他人ごとのように眺めているのでは困る。
『本作品の一部は優良教科書等に掲載されております』などと変えてやると生きてくると思うのだが。
・村上幸隆『がっきゅうぶんこ』(竹) のパワーを見よ。これだけのものが書けるのは、かなりの|手練《てだ》れかアホだ。
無闇にウケるってのでは、こんなのもあった。
・新地康人『貴方は漱石を何kg愛してますか。目方は多ければ多い程うれしいものです。二子山親方』(梅) 最後の二子山はいらない。また「貴方」とか「程」とかの漢字を不用意に使っているのはコピーのナンセンスな味にくらべて古臭い感じがするので、気をつけてほしい。
・小林幸弘『梶原一騎は素手で10冊割った』(梅) なんのことやらサッパリわからんが、同じ小林君が『あきらめなさい。これからは表紙は様々でも中身はみんな「坊っちゃん」の時代になります』というアンマリなやつを書いているので、おかしいから載せた。
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