水準が上ってきた
「777が揃ったらどうのこうのという、パチンコものが多ございましたね」
多すぎて、読んでて飽きた。
・窪田浩幸『少し遅れるので分解したら、部品がかなり余った』(毒) は笑った。
・木下修『その昔、ジェームズ・ボンドが自慢げに持っていた』(梅) も、おかしい。昔は価値があった、ということも皆が気付いてはいたようだが、これがいちばんピンとくる。
「木下君は2通もお点をもらいました」
あらま、本当だ。
デジタルの機能をじっと見つめていても、いいのができる。
・皆川則之『4時20分。あと80分で5時です』(梅)
「あと何分、というのはずいぶんありましたが、皆川君のが鼻の差で抜いておりましたですね」
・鈴木康敬『あなたは、核シェルターの中で昼と夜を区別する自信をお持ちですか?』(梅) も、するどい。アナログには絶対に無理だもんね。
デジタル式時計の、風俗的な現在位置をよく表現している2通を紹介しよう。
・堀田篤子『名古屋の中学生100人に聞いてみたところ、デジタルはカッコエーということです』(竹)
・中尾弘『巨人軍の石渡です。ナウいフィーリングのデジタル、おすすめします』(梅)
萬流の塾生も、こんな地点にまで来てしまった。恐しいことである。
デジタルのとどめに、
・持永昌也『父の形見のデジタルウォッチ』(毒) なんちゅう性格しとるのじゃ。でも、やはり、何度も楽しめる。
アナログもいいのがたくさんあった。同巧多数ではあるが、
・市川武『時には針供養をして下さい』(梅)
「そういえば、アナクロとアナログの駄洒落も多かったでございます」
ハリのある人生、というのもめちゃくちゃ多かった。
・万城目充『もし、教会の時計がデジタルだったら、それでも人々は、神を信仰しただろうか』(梅) この、「もし」というのは「苦しい時の|もし《ヽヽ》頼り」といってナ、便利な方法なのじゃ。
アナログの格をテーマにしているのは、他に、
・伊賀洋昭『直木賞で頂戴しました』(梅) 思わず作家かと思ったら、先生であった。地味ではあるが、
・渡辺真理子『正装したい時計』(梅)
・内島恵子『「落ちついたね」と、オバは私のウデをみた』(梅) なども、ま、運よく及第点になった。
シモに落として、
・瀬能勝『俺はとにかくアナが好きだ』(毒) というもの。こういうレントゲン技師がいるというのも、考えものである。
・口真也『さあ、針に合わせて足を開いて! そう、それでいいんだよ』(毒) まぁたしかに、デジタルではできないことではある。
単にバカバカしいのは、
・加藤秀広『若いころは百分の一秒までよみとったものだ』(毒)
・門田陽『苦節二十年。なんとか、長針の動きは見破った』(毒)
・三好裕一『時計はその針の動きを見れば新鮮さがわかります。おっ! こいつはイ勢がいいね!』(毒) などが光っていた。しかし、アホである。
・小林智恵美『僕、知りあいに、NHKテレビの時報やってるやつがいるんですよ』(梅) 同じことに気付いていたのが、3通他。わりかし上手に決まっていたのが、
・連城紀三郎『長針外して南国気分』(竹) やはり、わりかしではあるが、
・若林肇『もう|すこし《ヽヽヽ》君を待とう』(竹) なども、アナログ気分をよく出している。
多すぎて、読んでて飽きた。
・窪田浩幸『少し遅れるので分解したら、部品がかなり余った』(毒) は笑った。
・木下修『その昔、ジェームズ・ボンドが自慢げに持っていた』(梅) も、おかしい。昔は価値があった、ということも皆が気付いてはいたようだが、これがいちばんピンとくる。
「木下君は2通もお点をもらいました」
あらま、本当だ。
デジタルの機能をじっと見つめていても、いいのができる。
・皆川則之『4時20分。あと80分で5時です』(梅)
「あと何分、というのはずいぶんありましたが、皆川君のが鼻の差で抜いておりましたですね」
・鈴木康敬『あなたは、核シェルターの中で昼と夜を区別する自信をお持ちですか?』(梅) も、するどい。アナログには絶対に無理だもんね。
デジタル式時計の、風俗的な現在位置をよく表現している2通を紹介しよう。
・堀田篤子『名古屋の中学生100人に聞いてみたところ、デジタルはカッコエーということです』(竹)
・中尾弘『巨人軍の石渡です。ナウいフィーリングのデジタル、おすすめします』(梅)
萬流の塾生も、こんな地点にまで来てしまった。恐しいことである。
デジタルのとどめに、
・持永昌也『父の形見のデジタルウォッチ』(毒) なんちゅう性格しとるのじゃ。でも、やはり、何度も楽しめる。
アナログもいいのがたくさんあった。同巧多数ではあるが、
・市川武『時には針供養をして下さい』(梅)
「そういえば、アナクロとアナログの駄洒落も多かったでございます」
ハリのある人生、というのもめちゃくちゃ多かった。
・万城目充『もし、教会の時計がデジタルだったら、それでも人々は、神を信仰しただろうか』(梅) この、「もし」というのは「苦しい時の|もし《ヽヽ》頼り」といってナ、便利な方法なのじゃ。
アナログの格をテーマにしているのは、他に、
・伊賀洋昭『直木賞で頂戴しました』(梅) 思わず作家かと思ったら、先生であった。地味ではあるが、
・渡辺真理子『正装したい時計』(梅)
・内島恵子『「落ちついたね」と、オバは私のウデをみた』(梅) なども、ま、運よく及第点になった。
シモに落として、
・瀬能勝『俺はとにかくアナが好きだ』(毒) というもの。こういうレントゲン技師がいるというのも、考えものである。
・口真也『さあ、針に合わせて足を開いて! そう、それでいいんだよ』(毒) まぁたしかに、デジタルではできないことではある。
単にバカバカしいのは、
・加藤秀広『若いころは百分の一秒までよみとったものだ』(毒)
・門田陽『苦節二十年。なんとか、長針の動きは見破った』(毒)
・三好裕一『時計はその針の動きを見れば新鮮さがわかります。おっ! こいつはイ勢がいいね!』(毒) などが光っていた。しかし、アホである。
・小林智恵美『僕、知りあいに、NHKテレビの時報やってるやつがいるんですよ』(梅) 同じことに気付いていたのが、3通他。わりかし上手に決まっていたのが、
・連城紀三郎『長針外して南国気分』(竹) やはり、わりかしではあるが、
・若林肇『もう|すこし《ヽヽヽ》君を待とう』(竹) なども、アナログ気分をよく出している。