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糸井重里の萬流コピー塾68

时间: 2019-11-08    进入日语论坛
核心提示:新入塾生が張りきる 公衆便所に貼るステッカーのコピーを募集したのであった。しかし、まぁ、|下《しも》ネタになると突然塾生
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新入塾生が張りきる

 公衆便所に貼るステッカーのコピーを募集したのであった。
しかし、まぁ、|下《しも》ネタになると突然塾生諸君も張り切るのだねぇ。五千から六千はあるようだ。
「丁稚に後ほど数を確認させておきます」
それにしても、|下《しも》の得意な人間が多いな。
「やはり、第三の波とやらでございましょう」
はっ? 番頭さん、あなたは何を言ってるんだ。
「ですから、第三の波、と……」
私の知らないコトバを使うんじゃありません。まったく、家元に恥をかかせる気じゃないだろうな。
「いえ、その……」
だから、まずは、
・斉藤正幸『住んでる人の身にもなってください』(梅) である。同じ斉藤姓の、
・斉藤貴司『寝る人の身になって使いましょう』(梅) と、どちらがいいか考えてみる。
正幸の「身に|も《ヽ》」の部分は、ちょっと弱い。こういう時には、バカになりきったほうが効果があるのだ。
続ける。汚さないで、と同情を買うというスタイルでは、
・織田和夫『このトイレ、じつは昨夜から寝たきりで、動けないのでございます』(梅) や、
・滝沢晃『私、皆様のお流れで暮しております』(梅) などがあるが、
・関口隆哉『便器も人の子』(竹) というくらい簡潔なほうがスルドイし、永持ちする。
便器の立場から書いたもののうちでは、
・斉藤三左子『よう来たなあ。まぁすわれ』(梅) がいい味だ。あっ、また斉藤?! 斉藤一族というのは、便器から進化した人類なのであろうか。怖いのは、
・宮本裕子『あなたのだから、嫌なのです』(毒) どこかに、くっついてもよいうんこがあるのかもしれない。
・田代英明『お嬢さん。そこのたわしで洗ってください』(梅) というのは、実に合理的な直接訴求である。この、万が一くっつけても大丈夫という、尻の穴の大きな態度が、人々に安心感をもたらし、くっつけさせない結果につながるのではなかろうか。ミソは、「お嬢さん」の呼びかけ。「お父さん」や「お婆さん」では逆効果であろう。
清掃する人の立場を実名入りで訴えたのも数通あった。
・菊田資士『私は、58歳の主婦パートです。最近リュウマチで清掃が大変です。お願い致します。イタタタタァ』(梅) などだが、
・村上美佐緒『ここの掃除は、10年前から、このおばばがやっとります。何をこびりつかしても、わての腕にかかったらいちころだす。それが、ぷろへしょなるゆうもんだす』(毒) なんていう挑発的なのもあった。これじゃ、くっつけてみたくなっちゃうではないか。
脅迫的なものも多かったな。
・舛本宏『トイレをよごすと便器があなたをなめる!』(竹) はおかしい。
・金丸万砂子『アッ! 汚しやがって……そのままの格好でオモテへ出ろィ!』(梅) なども、『○○組経営の便所です』などよりも、イメージが具体的でよい。
とぼけているが、実際には効果的と思われるのが、
・今津博『特に、天井をよごさぬように』(竹) である。これで床のことも言えてるのである。
しかし、「虫のくったセピア色の紙に毛筆で書きましょう」という添え書きのある、
・長谷川普美子『便器の呪い』(松) がいちばんすごみがあった。体言止めも、こういう風に使うとピタッとキマる。「便器の呪いがかかります」なんて書いたらぐっと落ちるでしょ。
はるばるロンドンから、
・竹中博幸『妹が公衆便所と呼ばれている私には、公衆便所を汚す人を許せない』(松) という傑作が届いた。ま、本当は、これは、ステッカーにして貼るというよりは落書きの名文句だと思うけどね。他の塾生のも、ほとんどがそうだから、大目に見ることにする。
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