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糸井重里の萬流コピー塾161

时间: 2019-11-09    进入日语论坛
核心提示:絶滅の危機感に着目 さて、課題はマッチなのだが、せっかくだからとあたりを見回して一箱てのひらにでも乗せてじっとその重さを
(单词翻译:双击或拖选)
 絶滅の危機感に着目

 さて、課題はマッチなのだが、せっかくだからとあたりを見回して一箱てのひらにでも乗せてじっとその重さを味わって失われゆくものへのイツクシミの念を呼びさまそうなどと思ってはみたのだが、
「悪文でございますね」
番頭は静かに寝ていなさい。
「お湯のチンチン沸きたつ音がうるさくて」
うるさくても、余計なアイのテを入れないでくれ。とにかく、その、マッチがない。
というのは嘘で、はじめっから、マッチがないのを知っていた。表現の都合上、探してみたがなかったとしたほうが本当くさいと思っただけだ。
いやはや、1980年代のうちにはもしかするとマッチというものは珍奇なる品物としてマニアだけのものになってしまうのかもしれないな。
今週は、そうしたキンパク感のあるものから選んでいこう。
・山口普史『今でも徳用マッチをお使いの方、至急用途をお知らせ下さい』(梅) たしかに、知りたい。
・北川裕行『操作手順は箱に書いてあります』(梅) まんざら嘘とも言えない気がするな。
・福岡伸雄『おじさんの家へおいで、マッチの写真を見せてあげよう』(梅)
・田川景一『最近、自分は一体何であったのか、よく悩むことがあります』(梅)
・萩原千史『大切にして下さる方にお譲りします。二年前購入。新品同様』(梅) これと、ちょっと似たものとしては、
・河野正『僕の友人のS君は、デートの最中にマッチを落としたと大騒ぎしたら一発でふられました』(梅) であるとか、
山口井正明『アレッ、一本足りんぞ』(梅) などがあるが、萩原君のは「時」が変っていることを示しているし、河野君、山口井君のは「人」が変っているのを表現しているので、内容がまったくちがうわけだ。
しかし、滅びゆくマッチという視点のなかでは、
重亀海昌次『そっと忘れてほしい。眠いのだ』(竹) が群を抜いていると思う。
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