□屋敷の物置
「………あれ?」
ごそごそ、とポケットに手をいれると、それらしい鍵が一つ出てきた。
ごそごそ、とポケットに手をいれると、それらしい鍵が一つ出てきた。
【琥珀】
「鍵、ですね」
「うん、鍵だ」
「鍵、ですね」
「うん、鍵だ」
まじまじと取り出した鍵を見つめる俺と琥珀さん。
どうしてこんな物を自分が持っているかは思い出せないけど、とにかくこれはこの金庫の鍵だった。
「けど一本しかないから、今開けるのは出来そうにないな」
残念、と肩を落とす。
そんな俺とは対照的に琥珀さんは嬉しそうに笑っていた。
残念、と肩を落とす。
そんな俺とは対照的に琥珀さんは嬉しそうに笑っていた。
【琥珀】
「でも一本あるじゃないですか。志貴さんならもう一本の鍵を見つけちゃって、この中を見ることができますよ」
「——————」
琥珀さんに乗せられてるワケじゃないけど、なんとなくそんな気がする自分がいたりする。
「でも一本あるじゃないですか。志貴さんならもう一本の鍵を見つけちゃって、この中を見ることができますよ」
「——————」
琥珀さんに乗せられてるワケじゃないけど、なんとなくそんな気がする自分がいたりする。
「そうですね。それじゃあその時は琥珀さんと一緒に開けましょうか」
「はい! それじゃ絶対ですよ? その中の物はきっと、わたしが長年探してきたものなんです。
ですから、開ける時はわたしもお傍にいさせてくださいね」
ぽん、と手を合わせて喜ぶ琥珀さん。
琥珀さんの期待は裏切れない。あと一本、紛失した鍵を何処かで見つけてこないといけないな———
「はい! それじゃ絶対ですよ? その中の物はきっと、わたしが長年探してきたものなんです。
ですから、開ける時はわたしもお傍にいさせてくださいね」
ぽん、と手を合わせて喜ぶ琥珀さん。
琥珀さんの期待は裏切れない。あと一本、紛失した鍵を何処かで見つけてこないといけないな———