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歌月十夜178

时间: 2019-11-29    进入日语论坛
核心提示:*s218□校門前 そうだな。まだ夕方だけど、先輩も学校から帰ってきている頃だろう□シエルの部屋「文化祭の準備、ですか?」【
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*s218

□校門前
 そうだな。
まだ夕方だけど、先輩も学校から帰ってきている頃だろう———
 
□シエルの部屋
 「文化祭の準備、ですか————?」
【シエル】
「はい。いよいよ大詰めですからね、そのせいでここ数日は帰りが遅いんです」
「納得。そっか、どうりで最近は茶道室に行ってもいないと思った。で、先輩はどっちがメインなんだ? 自分のクラス、それとも生徒会の出し物のほう?」
【シエル】
「それは当日のお楽しみという事で。余裕があったら是非観に来てくださいね」
……観に来て、という事は劇関係か。
そういえば今年の生徒会は午後の体育館を独占するっていう噂だったな。
【シエル】
「あ、けど遠野くんの方こそどうなんですか? 遠野くんのクラス、何をするのかまだ届け出をしていないでしょう。
会長の槙さん、2−Cの提出が三枚あって混乱してましたけど」
「あ、それなら心配ご無用です。うちのクラス、その三つのどれかですから。一応全部出来る段階まで仕上げていって、一日前に投票で決定しようって約束なんです」
【シエル】
「はあ。なんか色々と複雑そうですね、遠野くんのクラスも」
「はい。男どもと女子の仲が悪いんで、意見が真っ二つ、いや三つに割れてしまったんです。で、公平を期して一日前に投票で決めよう、と。
あー、たぶん今ごろ会議の真っ最中だと思います」
【シエル】
「ええ!? と、遠野くん、いいんですかこんなところでのんびりしてて!」
「いいんです。自分は完全に中立なんで、出し物が何に決まろうと全力を尽くすだけですから」

はあ、と胸を撫で下ろして納得する先輩。
 
□シエルの部屋
そうして二人きりのお茶会が終わりに近づいた頃。
【シエル】
「それで遠野くん、今日は何を訊きにきたんですか?」
なんて、真顔で先輩は言ってきた。
「え? いや、別に訊きたい事なんてないですよ、俺」
「嘘です。大事な投票を放棄してまで来たんですから、今すぐ訊かなくてはいけない事がある筈です。
それがたとえ、遠野くん本人が気付いていない事だとしても」
「—————————」
先輩のまっすぐな視線が胸に刺さる。
そう言われると、確かに———自分には訊かなければならない事が溢れていた。
あまりにも不明なトコロが多すぎて見逃していた何か。
自分一人では解決できない問題だから見逃そうとしていた何か。
 そう、それは———�
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