□七夜の森
「っ—————————!」
舞い落ちてくる枝をナイフで弾く。
大木が倒れている下に飛び込む、という事は倒壊するビルの中に飛び込むようなものだ。
こんな中ではヤツに致命傷を与えられない。
ここは、まず距離をとってヤツの姿を確認するのが先決———
舞い落ちてくる枝をナイフで弾く。
大木が倒れている下に飛び込む、という事は倒壊するビルの中に飛び込むようなものだ。
こんな中ではヤツに致命傷を与えられない。
ここは、まず距離をとってヤツの姿を確認するのが先決———
【コウマ】
「な—————」
目を疑った。
倒壊していく大木の下、容赦なく落ちてくる破片を意にも介さず俺の首を狙う眼光がそこにある————
「くあぁあああああ……………!」
喉から気合を絞り上げて、体を反らした。
真正面から最速で繰り出された一撃をかわすために体は海老ぞりになり、そのまま————
喉から気合を絞り上げて、体を反らした。
真正面から最速で繰り出された一撃をかわすために体は海老ぞりになり、そのまま————
反った腹の上を轟音が過ぎていく。
左足は、これ以上踏ん張れない。
無理な命令に従ってきた肉体も、限界以上に張り詰めていた神経もここまでだ。
「は———————」
ナイフを強く握り締める。
この距離。お互いが腕を伸ばすだけで首を掴まえられるこの距離が、最後の———�
三度目……………!