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歌月十夜230

时间: 2019-11-29    进入日语论坛
核心提示:*s511□中庭その時、ふと思い出した。 使い魔は主人から生命力を分け与えられて存在する。それなら、より明確な生命力というの
(单词翻译:双击或拖选)
*s511

□中庭
———その時、ふと思い出した。
 使い魔は主人から生命力を分け与えられて存在する。
それなら、より明確な生命力というのは血ではなく精ではないのか、とかなんとか。

「あ……もしかして、血より精のがいいのか、な」
照れながら言う。
【レン】
「……………………」
彼女はこくん、と小さく頷いた。
「———————!」
途端に顔が真っ赤になる。
そりゃあこの子の事は好きだし、助けてあげたいって思うけど、精を与えるって事は、つまり—�
【レン】
「……………………」
うわ、またその顔。そんなふうに見られるととてもじゃないけどイヤだなんて——�
「…………君は、それでいいの?」
視線に負けて、そんな言葉を呟いた。

【レン】
「…………………………」
頷く少女。

そのまま彼女は体を預けるように抱きついてきて、
 精でなければイヤ
 なんて心を、伝えてきた。

「……っ」
それは、不意討ちだ。
提案でもなく願いでもなく、そんな、おねだりをするように言われたら、もう断りようがない。
「……その。いいの、俺で?」
【レン】
 彼女の返事は一つだけだ。
……それでこっちも気持ちが決まった。
「———部屋に行こう。そこで、君と契約する」
静かに手を差し出す。
【レン】
 少女は柔らかに笑って、行儀よく、差し出した手に指を絡ませた。
 
□志貴の部屋
部屋に戻ると、とうに日は落ちていた。
夜の帳の中、誰もいない屋敷で少女と一緒にベッドに腰を下ろす。

「……………………」
少女はフランス人形のように行儀良くベッドに体を預けている。
それを見て、やはりまだわずかに躊躇いがあると思い知った。
……とにかく、少女は幼いのだ。
こんな無垢な体を抱く事も、自分のモノを見せる事にも抵抗がある。
「……………………」
そんなこっちの思惑も知らず、少女はまっすぐにこちらを見上げている。
そこに不安の翳りはなく、ただ純粋に俺を求めているように見えた。

「————そう、だな。……それじゃ始めよう」
少女の肩に手の平を置く。
彼女は動かず、俺に全てを任せているかのように、じっとこちらを見つめている。
 それで、躊躇いは少しだけ消えてくれた。
「———————脱がすよ」
諭すように告げて、ゆっくりと、彼女のコートに手をかけた。
 
 息を呑む、というのはこういう事だろうか。
……華奢な体。
幼い少女には不釣合いな黒い衣服が、余計に彼女の白い肌を際立たせる。
膨らみの未熟な胸。
まだ誰も触れていない新雪のような肌。
強く抱き寄せればそのまま呑みこめてしまうほど小さな体。
その全てが、なんだか———�
 例えようもなく綺麗だというのに、ひどく、淫らな気持ちにさせる。

「………………………」
彼女の視線があがる。
見つめてくる瞳にはかすかに戸惑いが見えた。
こっちが黙り込んでしまったものだから不安に思ったのだろう。
少女はさらした素肌を気にしながら、止まってしまった俺を覗きこむ。
……彼女が不安に思っているのはこれからのコトじゃない。
俺が止まってしまったものだから、自分が嫌われてしまったのではないか、そう怖れているだけだった。

「……そんなコトはないよ。すごくキレイで、驚いてる」
「…………………」
ぽう、と少女の頬に赤みがさす。
彼女は憑かれたように、ただ俺の顔だけを見つめている。
「——————」
それで興奮しない筈がない。
目の前には背徳的なまでに幼い肢体があって。
黒く白い彼女は子供のような純真さで俺そのものを求めている。

「—————っ」
どくん、と心臓が高鳴った。
……彼女の衣服を脱がせば脱がすほど、本来その白さとは正反対である筈の衝動が沸き起こってくる。
「—————」
何か、この興奮は普段とは違う気がする。
無垢なモノに愛されているという喜びか、背徳的な状況に刺激を受けての悦びなのか。
どちらともつかない衝動は針になって、ズボンの下にあるモノをいきり勃たせる。

「…………、………」
彼女の視線が下がって、苦しげに張り詰めたソレにいきついた。
「あ—————————」
カア、と頬が熱くなる。
契約だなんていっておきながら、自分だけ昂ぶっているなんて事がよけいに欲情を煽りたてる。
「……ごめん。俺、自分がこんなに節操ないなんて思わなかった」
照れ隠しに視線を逸らす。
「………………………」
少女はわずかに笑った後、たどたどしい動きで、俺の股間へ指を這わせた。
 
———ジッパーの外れる音。
 期待していなかった、というのなら嘘になる。
存分に昂ぶり、勃起したソレが外気に触れる。
生々しく毒々しい肉の柱。
それを、少女は大切なものように包み込んだ。
 
「———————っ」
途端、息が切れる。
少女は屹立したモノに両手を添えて、ぴちゃぴちゃと舐め始めた。
「………、…………、、…………」
はじめはただ、恐る恐る触れる程度の接触。
それも数を重ねてくると、少女はより長く舌を俺のモノに触れさせれるようになった。

————少女は、味を確かめている。
 ただ舌先でつつくだけだった行為は次第に粘着性を増していく。
触れていた舌先は舌の表面に。
熱く渇いたままだった肉棒は次第に少女の唾液に濡れはじめ、ぬらりと、よりいっそう少女に不釣り合いなオブジェと化す。

それは、本当に一途な奉仕だった。
「…………、……、——————」
少女の息遣いが濡れた生殖器を撫でていく。
つう、と。
今まで点でしかなかった感触は、いつしか線になって亀頭から陰嚢までを舐め上げている。

「んっ…………レ———ん、そこ———」
ぎちっ、と跳ねあがる肉棒。
「………………っ!」
それに驚いて、彼女はいっそう強く指に力を込めた。
充血した生殖器は少女の小さな手には大きすぎるのだろう。それを両手で、必死になって支えようとする姿はあまりにも可愛らしかった。

「……ん……そのままで、動かないで」
だから指を這わせた。
少女の幼い背中をなぞって、熱く火照ったお腹に手の平を当てた。
「……、……っ!」
びくり、と震える体。
それを無視して、
「大丈夫、こわいことはしないから」
耳元で囁いて、長い髪の間をすり抜けるように、その首筋にキスをした。

「……」
短い吐息。
彼女は脱力するような吐息をこぼして、不安そうに見上げてきた。
……こうして直接愛されることには慣れていないのか。
少女は首筋に当てた口付けと、肢体に当てた手の平だけでふるふると震え出してしまった。

「……こういうのは苦手?」
「………………」
少女の眼差しに力がない。
わからない、と不安そうに首をふる。
———それがあまりにも弱々しかったからか。
「そっか……苦手なことは克服しないといけないね」
うなじに当てた唇から舌を出して、ぞろりと少女の首を舐めた。

「……、……!」
跳ねあがる体。
それを押さえつけるようにお腹に当てた手の平を動かす。
指を広げて、なだらかな丘のようなお腹に指を這わせる。
「……、……っ!」
それは、少女の肢体を蹂躙するような痺れだった。
彼女は目を閉じて、何かを堪えるように口を閉ざす。
少女の首筋に触れる舌。
腹部を滑る指は下腹部へと伸びて、まだ体毛さえない少女の秘部に到着した。

「……、…………」
はあ、という息遣い。
歯を食いしばっていた彼女は、今までとは違う脱力を見せた。
「なんだ、もう———」
指先には十分な粘り。
少女の秘裂は柔らかく、あまりに汚れというものがない。
その花弁のような肉襞は、男性を受け入れる為の潤滑液に満ちていた。

「—————ん」
つう、と人差し指で秘裂をなぞる。
「………………」
彼女の吐息はさらに熱を帯びて、甘えるように体を預けていくる。
さらに指を深く。
第一関節が沈むぐらいに、彼女の膣に没入させた。
「………、………!」
少女の顔がはねる。
侵入してきた異物を攻撃するように、彼女の襞は俺の指を締めつける。
零れる愛液。
少女のソレは、もう十分に熱く濡れていた。

「なんだ、敏感なんだ、ここ」
「……、……」
あわてながら、こくんこくん、と少女は頷く。
……どうして慌てるのかは分からないけど、彼女も羞恥で照れているのかもしれない。
「———————」
その仕草で、生殖器はより屹立を激しくした。
彼女の愛撫は俺を果てさせるほど激しくはなかったけど、彼女同様、もう十分なまでに濡れている。
□志貴の部屋

「……………………」
少女は濡れそぼったペニスから手を離して、じっと俺を見上げてくる。
———その言葉は分かっている。
そもそも、我慢できないのはもうこっちの方だった。

「はじめよう。こっちにおいで———」
思い出せない名前を口にする。
彼女は体そのものを俺に預けてきて、俺はそれを受けとめた。
その小さな背中に口付けをして、彼女の細い足を抱きかかえて、ただ欲求のままに、少女の肢体を貫いた。
 
「な———————、っ!?」
途端。眼球がひっくり返りそうなほどの感覚が、全身を貫いた。
「レ——————ん、き、み————っ!」
あまりの感覚に頭が真っ白になる。
———まだ先端。
その小さな、およそ俺のモノなど受け入れられるように出来ていないモノに入った途端、愛撫とは比べ物にならない感覚に支配された。

「はっ……あ、くっ……!」
根元から一気にせり上がってくる熱い塊。
「はっ————あ……、は———」
抱きかかえた少女の体を止めて、なんとか、その感覚を圧し留める。
「れ—————ン、君、は、」
うまく声が出ない。
……本当に、なんてコトだろう。
狭い肉襞をこじ開け、少女を穿つように生殖器をこじ入れた。
ただそれだけ。
ただそれだけでまだ彼女の中にも入っていないというのに、男根を伝わって脳髄に電流が叩きこまれたような快楽があった。

けれど、そんなコトは彼女には無関係のようだった。
「……っ、……!」
彼女は喘いで、ただ必死に痛みに耐えている。
両足を開かれているという羞恥と、入るはずのないモノを入れられようとする痛みで、ただ苦しげに息をしている。
 ん……あ——�
 吐息にはそんな響きがあった。
痛みと恥ずかしさが一心に彼女を責めている。
体を赤く染めて、呆然と自身と繋がっているオレを眺めている。

「………………っ」
それでも彼女は抗わない。
足の指に力を込めて、ただオレそのものを受け入れようと震えている。
「————————」
痛いのか、なんて口にする気さえなくなった。
彼女が求めているんなら、こっちだって最後まで彼女を手に入れるだけだ。

「———続けるよ。暴れてもいいから、我慢して」
「………………」
わずかに頷く。
それで、より深く自分自身を突き入れた。
「…………!」
跳ねる体。
「づっ————ぐっ……!」
歯をかみ締めるのはこっちだって同じコトだ。
竿を中ほどまで呑んだ少女の膣は、麻薬そのものだった。

「ぐっ———まだ、まだ……!」
「……っ、……っ!」
少女の体を持ち上げて、下げる。
中ほどまで入った男根をスライドさせる。
少しずつ入っていく、という過程ではない。
始めから、少女の膣はオレが入れる大きさじゃない。だからこれは入るのではなく穿つ行為だ。狭い穴を削り取っていく削岩機のようなもの。その激しさは、少女に快楽より苦痛を優先させてしまう。

ず、ず、と。
肉を千切っていくような交わり。
少女にとっては痛みが優先する性交。
———だが、俺にとっては、それこそ吐きそうなほど気持ちが良かった。

「は———づっ……!」
狂いそうだ。
彼女の膣は、普通じゃない。
襞の一つ一つ、細胞の一つ一つにいたるまで男を溺れさせる魔だ。
吸いつき、絡みついて、引きこむように融合し、痛みとともに圧し返してくる。
熱い肉の壺は、本当に、男根を溶かしているのではないかと疑うほど。

「は—————あ、く————っ!」
呑まれそうになって、なんとか快楽から引き抜いた。
だが亀頭はいまだ少女に触れたままで、快楽に溺れた腕はすぐさま彼女の体を下げ、またあの中へと入るコトになる。
———わずかに残った理性に出来る事は、ただ射精を先延ばしにする事だけだった。

もう容赦なんてない。
両足を掴んだ腕は乱暴に彼女を扱い、そのスライドは段々と速度を増していく。
「……、……、……っ」
そのたびに彼女の吐息は熱くなっていく。
白い肌が赤く赤く上気していく。
ギチギチと肉を開いていく男根。
それをただ必死に受けとめようとする少女の吐息。

「はっ……あ、っ……っっ!」
——だから、簡単に果てる訳にはいかなかった。
絡みついてくる彼女のなか。
突き入れ、何度も上下する男根を捕らえては溶かす波。
生殖器というものはただこすれるだけで感度をあげていく。
だというのに少女にはまだその先があって、彼女にとって快感というのは別のものだった。
———入った途端、神経を剥き出しにされる感じ。
それも一瞬で、絡まり、圧迫してくる肉襞は俺と彼女を繋げてしまい、容赦なく脳髄に直接快楽を送ってくる。

「フッ————ぐ、つ……っ!」
脳髄に直接来る、というのは比喩なんかじゃない。
理性も意識も融かされる。
始めはその底無しの快楽が恐ろしかった。
だがそれがどんなモノか体が知ると、あとはもう止まらない。
「っ———フ、つ————!」
「……、………………!」
彼女は声をあげて俺の動きを耐えている。
怒張は深く、ねじ入れた肉棒はすでに半ばをすぎて、少女の膣を満たしていた。

突き上げる腰の動き。
肉を広げる音、体液と体液が絡み合う音が、麻痺した理性をかろうじて現実に留めている。

「…………、…………っ」
そうして、彼女が動いた。
今までただ反応するだけだった膣は、自分からオレを受け入れようと蠕動する。
「くっ———————!」
舌を噛みかねない快楽。
「…………、ん…………」
恍惚とした呻きをあげて、彼女はなかに入ったオレを呑みこもうと腰を下げた。

「——————————、あ」
ひどい話だ。
脳髄がそのまま肉棒の中に移動しちまって、それをくまなく愛撫されるような感じ。
揺れる肉の波、熱い彼女の膣で洗われる。
だからひどい話なワケだ。これも、ある意味ブレインウォッシュみたいなもんなんだから。

「だめ、だ————もう」
耐えるコトなんて、できない。
膣を広げるペニスはまだ根元まで入っていない。
だから、それまでは少しずつ広げていかねばならないのに、そんなコトはもうできる筈がない。
「………………」
彼女は息をあげて自らを見下ろす。
そこにあるのは膨れ上がった腹部だ。
小さな彼女の体はもう限界で、中はもう全て満たされていた。
それでも俺のモノは全て入っていない。
———倒錯してる。
このまま、自分のモノで彼女の内臓すべてを埋め尽くしたいなんて、そんな衝動に支配される———

「レ————ン」
いいかい……? と、思っているだけだった欲望が言葉になった。
「————————」
こくん、と頷く顔。
それで、もう何もかもが解き放たれた。
 
 突き上げる感覚。
残った肉の棒を、彼女の子宮を突き破る勢いで突き入れた。
「ん—————んああぁああああ………!!」
 喋れないはずの少女の声。
それは快楽によるものか。いや、快楽にしても痛みに近い感覚だろう。
彼女にしてみれば。
体の半分を、俺のモノで貫かれたようなものなのだから。

「ぐっ—————っ……!」
だがそれはこっちだって変わらない。
根元まで突き入れた男根は、決して引き出すコトができなかった。
少女が貫かれたのであれば、俺は呑みこまれたに近い。
神経を剥き出しにされ、感度を限界まで上げられたペニスは襞という襞に愛撫され、その中身を搾り出される。

「は、あ——————!」
耐えに耐えた迸りを解放する。
もはや精液と呼ぶには重すぎる衝撃が少女の膣にたたき出される。
「……、…………………!」
それを全身で受けとめて、彼女は大きく息を吐いた。
「————————あ」
……呼吸まで彼女と重なっていたのか。
彼女が力尽きて脱力するのと同時に、俺の体も限界を迎えて————
□志貴の部屋

「————————」
レンから手を離して、背中からベッドに倒れこんだ。
呼吸は荒く、体は鉛のように重い。
「つか———れた」
天井を見上げながら、思わずそんな弱音を口にしてしまった。

……少女との行為はとにかく何もかもが違っていた。小さな彼女と交じり合うなんて今でも想像がつかないけれど、いざ始めてしまえば彼女の中は格別だったと思う。
楽しむ理性も愛する余裕も根こそぎ奪われて、ただ彼女の体を求めた感じ。
事実、一度きりの射精とは思えないほどの精を出した。
彼女は夢魔で、これは契約だったのだと、今更ながらに実感する。

「けど、これで————」
もう心配する事は何もない。彼女は消えずに居続けられる。
この夢は覚めるけれど、その代わりにこの子は長い孤独から解放されるのだ。
「———————はあ」
安堵のため息をついて体を伸ばす。
疲れきった体をだらしなくベッドに預けるのが心地よい。
「…………」
そこへ、どこか戸惑っているような、彼女の声がした。

「え?」
視線を移す。
きっと彼女も同じようにベッドに倒れているのだろう、とベッドを見る。
—————と。
 そこには、ひどく淫らな、少女の肢体が立っていた。

「レ……ん?」
「………………………」
はあはあという息遣い。
彼女はいまだ落ちついてはいない体で、困ったような目で俺を見つめていた。
「………………………っ」
火照った体に戸惑っているのは、なにより彼女自身だったろう。
彼女は乱れた息のまま、昂ぶったままの自分の体に当惑している。

ぴちゃり、ぴちゃり、と零れる液。
少女の淫裂から零れるそれは俺が吐き出したものだ。
彼女が必要とした俺の精。
零れていくそれも分からないほど、少女は熱を持った自身の体を持て余している。
———は……ぁ……は……あ。
 苦しげに吐息を洩らして、物欲しそうに俺を見る瞳。

「———————」
その姿を見て、どうにかならない筈がない。
赤く染まった肌。
切なげにゆれる瞳。
開かれた足は少女の幼さとはあまりにもアンバランスで、それが逆に息が詰まるほど淫靡だった。
「っ……」
……我ながら節操がない。
萎えていた筈の男根はそれで活力を取り戻していきり勃つ。
「………………」
それを見て、少女の吐息は一層熱を増してしまった。

「……、……」
彼女は何をするべきかさえ分からず、ただ倒れた俺を見つめている。
言葉が話せたのなら、彼女はこんなにも自分の気持ちを持て余さなかっただろう。
少女は熱に浮かされるように、少しずつ俺へ近寄ってくる。
……なんか、まな板の上の鯉にでもなった気分だ。
それでも彼女のもどかしさは愛らしくて、それで喜んでくれるなら食べ尽くされても構わないとさえ思った。
いや、むしろそれぐらいの甲斐性は見せてやるべきでははないか、などと思ったぐらい。

「いいよ、続きをしようか」
話せない彼女の代わりに、声に出して彼女を誘った。
「……、……」
はあ、という熱い吐息。
少女は戸惑いのまま俺へと体を寄せてくる。
 
 ぎしり、と軋むベッド。
俺は立ち上がらず、横になったままで少女を迎え入れた。
「今度は自分から入れてごらん。やり方はもう分かるだろう?」
「…………」
いつもの頷きはない。
少女は緊張した趣きで俺の言葉に従って——�

横たわった俺の上にまたがった。

「————————」
しばし、声を忘れた。
下から見上げる少女の体は、やはりあまりにも幼かった。だというのに、こんなにも女性を感じさせるという矛盾。
朱がさしこんだ肌と、戸惑いで上気した頬。
その、いびつに膨張し突き出したオレ自身を受け入れようとするピンク色の肉の割れ目。

「………………っ」
秘部に手をやって、少女はかすかに声をあげた。
……そのままでは入らないと分かっているのだろう。少女はためらいがちに自らの指で秘裂を広げようとし、その行為そのもので呼吸をさらに乱してしまう。
「…………、…………、、……っ」
気温が上がる。
ドキドキという鼓動が聞こえてくるぐらい、彼女は緊張しているようだ。

控え目に広げられた少女自身からこぼれる蜜。
それは雨だれのように、反り返ったペニスを濡らしていく。
「大丈夫だよ。ゆっくりでいいから、入れて」
「———————」
うん、と答える瞳。
少女はゆっくりと、自身の秘裂に屹立したモノを挿入した。

……にちゃ。
 柔肌を開いていく音と感触。
「……っ!」
彼女は苦しげに目を閉じて堪えて、さらに深くオレを受け入れようと腰を落とす。
大きさが違いすぎるのか、逃げるように腰をひねる少女。まるでネジを挿れるような感覚は、指を噛み切りたくなるぐらい気持ちが良かった。

「……っ、……っっ、っ……!」
ぬ、ぬぬ、ぬ。
少しずつねじ込まれていく肉の塊。
そのたびに彼女は声を殺して喘ぎ、俺は弾けそうな快感を必死に堪える。
「っ……ん、やっぱり、君の、なかは」
「……、……?」
「すごく、あったかい。正気でいられるのが、難しいぐらい」
……気が付けばこっちも息が乱れていた。
俺の言葉をどう捉えたのか、少女は呆然としたあと、ぺろりと、嬉しそうに唇を舐めた。
 
———ぞくりとする。
 少女の無垢さと雌の淫蕩さが混じった彼女は、確かに人間ではないのだから。

「…………」
少女の頬の赤みが一段と増していく。
今のが何かのきっかけになったのか、彼女は大きく息を乱しながら腰を動かした。
「っ……ん、は———」
それに引きこまれた。
彼女が腰をスライドさせるのに合わせて、俺も腰をスライドさせる。
 ずっ、ずっ、と控え目だった交わりは、段々と激しさを増してきていた。

「あ、れ———なんか、これ」
……さっきとは違う、気がする。
半ばまで彼女のなかに埋没して気付いたのだが、少女の中は先ほどのようにこちらを溶かそうとするモノではなかった。
「はっ……はあ、はあ、んっ……!」
……全身を刺激する感覚は変わらない。
ただ、これは与えてくる快楽だ。
さっきのはただ奪うだけの暴力的な快感だったと思う。
けれどこれは違くて、まるで———

「ん———レ、ん———」
手を伸ばして彼女の体に触れる。
柔らかな肌は指に吸いついてきて、そのたびに少女は切なげに吐息を洩らした。
 ずっ、ずちゃ、ずっ——�
 求め合う衝突は強くなる一方だ。
強く、体の奥から俺を求めようとする少女の動き。
それに応えて自分自身を打ち出す体。
魂を奪い合うような交わりではなく、普通の、ただお互いを愛し合う性行為。

「……、……っっ、……!」
 いつしか俺のモノは彼女の奥へ届いていた。
がつん、と彼女の奥を打ちつけるたびに揺れる体。

「……、……っっ、……っっっっ!」
 それでも少女はいっそう激しく俺を受け入れた。
繰り返される律動。
そのたびに彼女は、声にならない声で、シキと、俺の名前を繰り返す。

「……し……き……、ん……っ!」
 一心に、痛みに耐えるように両手を合わせて少女は自らの陰部を押し当ててくる。
———いつか。
こんな夢を見た気がした。
その時は叶わず、少女はただ一人で俺を求めていただけだった。

「レ———ン————」
名前を口にする。
彼女の魔法が外れたのか、俺が外してしまったのかは分からない。
ただもう、この子を名前で呼びたくて気が狂いそうだっただけ。

「……レン、レン……!っ」
打ち付ける腰の動きが激しくなる。
体は起きあがって、ただもう、レンを全身で受け入れる。
「……っ、……!!」
はあ、と一際大きく声をあげるレン。
力尽きようとしているのか、レンの体は後ろに倒れようとする。
「……レン、こっち……!」
それを両手で掴まえて、小さな体を抱き寄せる。
「っ、っ……!」
鳴くように。
俺の体にすがりついてくる、レン。

熱い体温。
レンのなかは狭く、きつくて、それでも今までずっと、懸命にオレを受け入れてくれていた。
「——————」
「——————」
それもここで終わり。
オレたちはもう、互いが互いを受け入れたくて気が狂いそうだ。
「いいな、行くぞ……!」
「…………っ」
覚悟するように頷くレン。
そうして———引き寄せた少女の体を貫くように、今までで一番強く彼女に応えた。
 
「——————っ」
どくん、と高鳴る心臓。
しゃにむに抱きついてくるレンの感触と、消え去りそうな意識の奔流。
放たれた熱い泥は、レンの小さな体を覆い尽くしていく。

「……、……、…………」
レンはただ泣いている。
乱れた呼吸のまま、ただ俺の体を抱きしめて、俺と自分の存在を確かめるように爪を立てる。
「……レン。それ、痛い」
「……………………」
ぶんぶん、と首をふってさらに爪をたてるレン。
……そのうち噛みついてきそうだな、なんて思いつつ、それを咎める気にはなれなかった。

「ありがとう、レン」
満ち足りた気持ちで、もう一度彼女にそう言った。
「…………………………」
レンは答えず、ただ俺の胸に体を預ける。
「——————」
……それで、俺たちは契約という形の上だけでなく、心の方でも繋がれたのもしれない。

□志貴の部屋
 ……そうして、気が付けばベッドに横たわっていた。
心地よい疲労感。
最後の眠りに至る前に、こうしてレンと朝を迎えるのも悪くはないだろう———
 
□志貴の部屋
————そうして朝。
陽射しは柔らかく、風はあまりにも心地よい。
最後の朝だからこそ、彼女は最高の始まりを用意したに違いない。

「これでおしまいか。少し残念な気もするけど仕方ないよな。目が覚めれば、続きはいくらでも待ってるんだから」
ベッドに横たわったまま呟く。
レンは頷いて、ゆっくりと窓の外へと視線を投げた。

つられて空を仰ぐ。
それは、これ以上はないというぐらいの青空だった。
本当に吸いこまれそうな青は、彼女の心を映し出しているようにもとれる。
——————、と。
□病室
 いつもの眩暈が、やってきた。

「————トウトツだな。もう少し余韻があると思ったのに」
返事はない。
ただ、振り向けば首をかしげた、いつもの彼女の笑顔があるのだろう。
 眩暈は一段と強くなる。

「———それじゃあ少しだけお別れだ。その前に、もう一度だけ———」
君の名前を口にしよう。
この夢が有ったのだという確かな証に。
これから大切な家族となる君の名前を。
「おやすみレン。朝になったら、また」
 
————そうして白。
 視界は途絶え、今度こそ本当の眠りへと落ちていく。

————全ては有ったが無かったこと。
 なら終わりはここじゃない。
もう一度初めに戻って、今度こそ本当の目覚めを迎えよう。
夏の始まり。あの交差点で、本当の自分に戻らなければいけない。
そこにはきっと夢で出会った全ての人が待っていて、最後に、この夢で知り合ったあの子の姿があるだろうから———
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