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歌月十夜238

时间: 2019-11-29    进入日语论坛
核心提示:*s521□交差点「」飛び出そうとした足が止まる。背後へと振り返ると、そこには�【アルクェイド】 嬉しそうに手を振るアルクェ
(单词翻译:双击或拖选)
*s521
 
□交差点
「—————————」
飛び出そうとした足が止まる。
背後へと振り返ると、そこには———�

【アルクェイド】
 嬉しそうに手を振るアルクェイドの姿があった。

「やっほー! こんな所で会えるなんて奇遇だねー」
どこまで本気なのか、初夏の陽射しの下でアルクェイドはにまにまと笑っている。

「………………」
こいつめ。学校がある日は間違っても通学路には来るなって言ってあるのに聞きやしねえ。
「……あのな、アルクェイド。おまえが朝っぱらから出歩く時点で自然じゃないんだ。こういうのは奇遇っていうんじゃなくて故意って言わないか、普通」
【アルクェイド】
「え、そっかな? だってなんとなく志貴に会いたくなって、ここで会えたらいいなーって待ち伏せしてただけだよ? それで会えたんだから偶然だと思うけど」
……なるほど。聞きようによってはそれなりに偶発的な接触と言えるかもしれないな、それは。

「———却下。こっちの通学路を知ってる時点で偶然でもなんでもないだろ。ったく、こんなところ人に見られたらどうするんだよ。ただでさえ生活指導の教師に睨まれてるんだから、間違ってもここには来るなって言っただろアルクェイド」
しっしっ、と手を振ってアルクェイドを追っ払う。
【アルクェイド】
 と、さっきまでの笑顔はどこにいったのか、いかにも不満そうにアルクェイドは顔をしかめた。

「———癇に障った。何よその言い方、まるでわたしがここにいちゃいけないみたいじゃない!」
「みたいじゃなくてズバリいけないんだってば!」

反射的に怒鳴り返す。
……なんというか慣れというものは恐ろしいもので、アルクェイドの理不尽な言い分に落ち着いて対応できるようになった自分がいたりする。

「——とにかく、通学路にやってくるのはルール違反だろ。大事な用ならすぐそっちに行くし、普段も頻繁に顔だしてるんだからここで待ってる必要なんてない筈だ。だっていうのに約束を守れないっていうんなら、こっちだってアルクェイドとの約束を守れないぞ」
【アルクェイド】
「う………………それは、そうだけど」
しゅん、と肩をすくめるアルクェイド。
突発的にワケの分からない行動に出るくせに理屈に弱いアルクェイドには、こういった言葉が二番目ぐらいに効果的だ。
……ちなみに一番はというと、まあ、公衆の面前では出来ない実力行使というか、そんな感じ。
【アルクェイド】
「……でも仕方ないじゃない。なんか、今朝になってすごく嫌な予感がしたんだから。放っておいたら志貴が怪我するような気がしちゃったし———」
「—————?」
自信なげにアルクェイドはそんな事を言う。
……その、嫌な予感というのはよろしくないが、こっちの身を心配して来てくれたというのは純粋に嬉しかった。

「……そっか。悪いこと言ってすまなかった。けどさ、気にかけてくるのはありがたいけどそう怪我なんてしないって。これでも吸血鬼と渡り合った人間なんだからな」
【アルクェイド】
「そっかなあ。万年貧血症の志貴が言っても説得力ゼロなんだけど———」
……うっ。そういえばそうでした。
【アルクェイド】
「こうして見ると顔色だって悪いし、最近元気がないじゃない。志貴、わたしに隠してる悩み事とかあるんじゃない?」
……そうか。別に隠しているワケではないので、この際ハッキリ言っておこう。
「いや、そりゃあおまえだって」
ぴっ、とアルクェイドを指差す。
「え、わたし?」
「そうだよ。悩み事といったら、そりゃあアルクェイドは頭痛の種どころか頭痛の元凶だからな。もーすこし俺の身になってくれると嬉しい」
……まあ、我が侭を聞くのも楽しくはあるんだけど、そんな事を言ったら増長するので黙っておく。
【アルクェイド】
「そ、そうなの……? わたし、志貴にそんな無理させてた……?」
———と。
なんか、アルクェイドはよく分からない勘違いをしているようだ。

「……アルクェイド。無理って何が?」
【アルクェイド】
「え……だって、志貴ここのところ元気ないでしょ? それで、もしかしたらわたしが無理に体力使わせてたのかなあ、とか……」
もじもじと指を絡めるアルクェイド。
「——————————」
まずい。そういう反応をされると、初々しいだけにこっちまで照れてしまう。

「……あー、そういうんじゃないってば。あのさ、ここんところ元気がないのはテスト勉強してたからだよ。半端な成績だと秋葉のヤツがうるさいんで、ここ数日本腰いれてたから疲労が溜まってるだけだって」
【アルクェイド】
「テスト勉強……? ああ、そういえば妹もそんなコト言ってたっけ。試験が終わるまで屋敷の敷地に入ったら覚悟しなさい、とか言ってたっけ」
ふむふむ、と頷くアルクェイド。
……こいつの事だから、何も知らないようでいて、実は期末試験というものがどんな物かぐらいは知っているんだろう。

「ま、そういうコト。ここんところ元気がないのはアルクェイドのせいじゃないから、そう気にするコトはないよ」
「そうなんだ。志貴もタイヘンなんだね」
「ああ。俺も出来る事なら試験のコトなんて忘れて、ぱーっと夏休みを楽しみにしていたいねえ」
腕を組んでつい本音を洩らす。
 と。
【アルクェイド】
「あはは、そんなの簡単だよ」
笑いながら言って、アルクェイドは手を上げた。
 
———ゴツン、という音。
何を思ったのか、アルクェイドは俺の後頭部をゲンコツで殴った。
□交差点

「ちょっ————なに考えてんだ、アルク———」
 咄嗟の文句も最後まで言えない。
 ……急速に気が遠くなる。
視界が黒と白で点滅している中、
朝起きた時にいたカラスとか、
街を走っていた霊柩車とかが脳裏に浮かんだ。

意識が薄れていく。
とにかくもう、有無を言わせぬ激しい打撃だった。
どのくらい激しかったかと言うと、アルクェイドの言うとおり昨日のコトとか明日のコトとか、ともかくなんでもかんでも忘れられそうな気がするぐらい。
 
————いや、アルクェイド。
いくらなんでも、それはやりすぎ。

などという悪態ももう口に出せない。
 
 ……そうそう。思えば、今日は朝から不吉な予感がしていたんだったっけ———
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