あけましておめでとう。発売日など考えない不親切な私、今日はまだ一月だい。
ね〜聞いてよ。こないだ、電車の乗換えの切符、間違えて違う駅で買っちゃってさ。それ持ったままほんとに乗るはずだった駅まで走って行っちゃったの。で、改札のおじさんに、
「間違えてあっちの駅で買っちゃったんですけど」
って言ったら、ひと駅走って来たのわかってるくせに、
「じゃあそっちから乗ってください」
とか言われちゃって。それがあんまりやなかんじだったから、
「あっそ」
って切符黙って買い直したのね。で、そのおじさんが鋏入れるの待って、
「べーだ」
って言って逃げて来ちゃった。「べーだ」だよ。もしかしたら私「べーだ」という言葉を日常語として使用したの、初めてかもしんない。でも、短い間に私としても考えたわけよ。頭をハタいたりしたら、追いかけて来るかもしんないじゃない。「べーだ」だったら、追いかけて来れないでしょ、相手五十歳くらいだもん。来たら、もうオトナの世界には戻れないよね。それに、「ばか」とか「いじわる」だと、色気出ちゃうじゃん。あのおっさん、くやしかっただろうなあ、けけけ、いい気味。その日の帰り、とりあえず一番安い切符だけ買って終電に乗ったら、降りた駅に誰もいないの。しばらく待ってたら改札の人が来たんで、
「あ、精算してください」
と言ったら、今度の人はなんと、
「いいよいいよ、もう誰もいないから」
って言って通してくれちゃったんだよ〜。違う駅だけどさ。う〜ん、いいオチがついたとしみじみした一日だったわ。「べーだ」の切符見せた子からは、なんじゃそりゃ、ってさんざん突っ込まれたけど、その突っ込みのおかげでますますネタとして円熟したような気がする。ちょっと大げさか。まあでも、いい話相手って、ほんと大切よね。ね、そう思わない? うふん。
な〜んて言ってると、賢明な読者諸君にはもうおわかりでしょう(江戸川乱歩)、そう、書くことがないのよん。だってこないだまた「男になんか言ってくれテーマ」で、『自由時間』に書いちゃったんだもん。しくしく。そっちは、「中年男たちへ」ってことだから平気かなって思ったんだけどさ、書いてみたら歳ってあんまし関係ないんだよね、これが。女も自分の仕事が面白いと、恋人のママ役だけでいることなんてもう出来ないから、歳に関係なく、父親みたいに甘えさせてくれる雰囲気をつくってくれる男が好きだわ、ってことを書いたんだけどさ。そう、なんとなくだけど、「パパに叱られたい」職業婦人が増えているような気がするの。まあ私の場合自分がすぐ、
「うえ〜ん難しいよう」
とか言って弱音を吐くほうだから勝手にそう思ってるだけなのかもしんないけど。簡単に言うと、最初は女は弱いことになってたのが、いや、強くなったんだということになってさ、んで、強い強いと言われるのも、もう飽きたかなって。だって仕事してるってことと、強いってことはイコールじゃないんだもん。頼むから同じ人間として普通に扱ってくれよう、とずっと思ってた。でもあんまり多いんでそのうち慣れて、「女の仕事について」とかテーマ出されても、や〜れんそ〜らん、はいはいと受けてたけどね。まあ、そんなもんなんだろうと。このへんいいかげん。言葉ってどんどん意味変わるからさ、テーマに楯突いてもしょうがない気がして。
「うえ〜ん難しいよう」
とか言って弱音を吐くほうだから勝手にそう思ってるだけなのかもしんないけど。簡単に言うと、最初は女は弱いことになってたのが、いや、強くなったんだということになってさ、んで、強い強いと言われるのも、もう飽きたかなって。だって仕事してるってことと、強いってことはイコールじゃないんだもん。頼むから同じ人間として普通に扱ってくれよう、とずっと思ってた。でもあんまり多いんでそのうち慣れて、「女の仕事について」とかテーマ出されても、や〜れんそ〜らん、はいはいと受けてたけどね。まあ、そんなもんなんだろうと。このへんいいかげん。言葉ってどんどん意味変わるからさ、テーマに楯突いてもしょうがない気がして。
そうやってあれこれ考えたあとって、何もしなかったようでも次からなんか仕事がやりやすいぞってこともあるしね。仕事について男の子と話しててもさ、前は、
「女の人だとそうなんじゃないかな」
と言われるとなんか嫌だったのね。でも最近は違うな。言う人も少なくなった、私のまわりでは。かえって私のほうが、
「男の子のほうがそういうとこ大変だよね」
とか言ってることが多いような気がするぞ。う〜む。なるほど。なんか好きだな、こういうのって。あたしのまわりの男の子って、自分の仕事に誇り持っているんだなあって、嬉しくなっちゃう。でも、やっぱそんな子じゃないと、パパ役はやれないよね。これからは、交互にコドモになったり、パパママになったりする関係が理想だ。これは素質にもよるけど、男の子のほうが大変だと思う。
「たとえ表面だけでも、とりあえず女はこっちに合わせてくれるもの」
って歴史が、長かったからね。こんなあたしでさえ、長いこと、
「男の子には甘えたりしてはいけないものなのだ」
とわけもなく思ってたんだから。あっ! ほんとだってば。だから、そう見えなくても、主観的に言えばそうだったの! 最近なんだから、男の子に、
「うえ〜ん」
とか言えるようになったの。でもそれが、
「べーだ」
まで行っちゃうところが、私の変わり身の早さではあるな。なにしろ通りすがりの改札の人でもあるし。でも、そこをママの顔でこらえて、あとで「私は怒ってますエッセイ」書くより、こういうのが好きだ。世の中にはなんであんなに「怒ってますエッセイ」が多いんだろう。怒ってることや世の中に向かって言いたいことを書いてくれと言ってくる人も、そういえば一時期多かった、断ってたら減ったけど。でも人によっては面白いからまあいいや。
とにかく私は好きな男の子と甘えあって幸せになるから、とがしも幸せになってね。合言葉は、「甘え合ってるかい」(コピーBY秋山道男・私の|名付け親《ゴツドフアーザー》)だよ。でもこの、「甘え合ってるかい」というコピーを秋山さんからもらったのって、もう何年も前だ。すごいなあ。他にも、秋山さんがつくってくれた私のキャッチフレーズに「錦糸町のシンディ・ローパー」とか「黄色人種のマドンナ」とかあったわ。
いいでしょ、へへへへ。
「女の人だとそうなんじゃないかな」
と言われるとなんか嫌だったのね。でも最近は違うな。言う人も少なくなった、私のまわりでは。かえって私のほうが、
「男の子のほうがそういうとこ大変だよね」
とか言ってることが多いような気がするぞ。う〜む。なるほど。なんか好きだな、こういうのって。あたしのまわりの男の子って、自分の仕事に誇り持っているんだなあって、嬉しくなっちゃう。でも、やっぱそんな子じゃないと、パパ役はやれないよね。これからは、交互にコドモになったり、パパママになったりする関係が理想だ。これは素質にもよるけど、男の子のほうが大変だと思う。
「たとえ表面だけでも、とりあえず女はこっちに合わせてくれるもの」
って歴史が、長かったからね。こんなあたしでさえ、長いこと、
「男の子には甘えたりしてはいけないものなのだ」
とわけもなく思ってたんだから。あっ! ほんとだってば。だから、そう見えなくても、主観的に言えばそうだったの! 最近なんだから、男の子に、
「うえ〜ん」
とか言えるようになったの。でもそれが、
「べーだ」
まで行っちゃうところが、私の変わり身の早さではあるな。なにしろ通りすがりの改札の人でもあるし。でも、そこをママの顔でこらえて、あとで「私は怒ってますエッセイ」書くより、こういうのが好きだ。世の中にはなんであんなに「怒ってますエッセイ」が多いんだろう。怒ってることや世の中に向かって言いたいことを書いてくれと言ってくる人も、そういえば一時期多かった、断ってたら減ったけど。でも人によっては面白いからまあいいや。
とにかく私は好きな男の子と甘えあって幸せになるから、とがしも幸せになってね。合言葉は、「甘え合ってるかい」(コピーBY秋山道男・私の|名付け親《ゴツドフアーザー》)だよ。でもこの、「甘え合ってるかい」というコピーを秋山さんからもらったのって、もう何年も前だ。すごいなあ。他にも、秋山さんがつくってくれた私のキャッチフレーズに「錦糸町のシンディ・ローパー」とか「黄色人種のマドンナ」とかあったわ。
いいでしょ、へへへへ。