これって、いろんな人に聞かせたくって、どこのインタビューでも言ってることなんだけど、まだ自分で書いたことがなかったので書く。実は私、結婚しても子どもが出来ても、仕事を大切にすることを応援してくれる男の見分け方をひとつ、見つけたの。それは、コロンブスの卵のように、あとから考えればなんてことないことなんだけど、つまり、「彼の母親が、専門職に近い形で、ずっと仕事を続けている女性である」ということなの。
でもさ、そういう男の子像って、今まで「彼は母親がやむを得ず共働きに協力していたため寂しい子ども時代を過ごした、だからこそ大人になった彼は家庭を守ってくれる女性を求める」的に言われたりしてなかった? 人間が体臭のように自然に出している本当の気持ちの空気って、心の貧しい人たちにけっこう捩《ね》じ曲げられて世の中に流されたりしているから、油断できないものなのよ、まったく。
こないだも、たまたまテレビドラマ見てたら、結婚問題に悩む女主人公が、「あたし、共働きも苦にならないわ」とか言う場面があって、腹をかかえて笑ってしまった。私、悪いけど「共働きが苦になる」って言葉使ってる女って、会ったことないわ。本当にいるのかしら。いるのかもしれない、広い世間には。
まあそれはそれとして、その「お母さんが専門職に近い」男だけど、彼らははっきりいってもてない。だって、精神的に「自分一人でなんとかしている」人たちだから、若くてばかな女の子がよく言うような「危険な香り」なんてないのだ。なんなんだろうねあの危険な香りってのもさ。「ちょっとワルな人がいい」とかさ。キャー恥ずかしい。よっぽど退屈してるか、悪い男でも私にだけは誠意を見せるはずとうぬぼれているか、どっちかね。別にいいけど、この見分け方はけっこう役立つのでぜひ考えてみてね、でした。