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たべもの歳時記05

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:さざえ「新しく胸いつぱいに空気を吸ひ入れ、頭を逆さにして波の下へ潜《もぐ》りこむ。浮上らうとする身体を海草を掴んで抑へ、
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さざえ

「新しく胸いつぱいに空気を吸ひ入れ、頭を逆さにして波の下へ潜《もぐ》りこむ。浮上らうとする身体を海草を掴んで抑へ、栄螺《さざえ》のゐさうな岩を覗きこむ。呼吸が苦しくなるにつれて、貯めた息を少しづつ出してゆく。やつと一つ見つけたが、息《いき》の我慢が出来なくて夢中で水面へ浮び上り、フーと蘇《よみがえ》るやうな呼吸をして、又元の場所へ沈みこむ。取つた栄螺は岩かどへぶつつけて殻を割り、生の身をコクリ、コクリかじる」(深田久弥)
サザエは食べられる巻き貝としては、バイガイとともに代表的なもので、北海道南部から九州、朝鮮、中国大陸の沿岸の岩礁や、岩のある外海に面した荒磯に多く棲んでいます。日本での北限は、北海道の道南地方、松前付近の海域です。
栄螺の殻つまめるやうに出来てゐる 秋を
他の巻き貝が、ヘタを用意しているのにくらべ、サザエはたいへん固いフタを備え、また殻の外側の管状のツノ(突起)をたくさん備えているのが特徴ですが、これは外敵を防ぐためと、荒磯に棲む関係上、波の強い動きにもまれても、殻の本体の部分が壊されないような構造になっているのです。それが証拠に、瀬戸内の静かな海域に棲むサザエは、殆どツノなしのサザエ。
食べくらべてみると、総じて、ツノのあるほうが身がやわらかで、味もよい。しゅんは二、三月。雛祭のときに、ハマグリといっしょに供える|ならわし《ヽヽヽヽ》があり、この頃になると決って値上がりします。刺身、かき揚げ、あえもの、塩辛、粕漬と料理法はさまざまですが、なんといっても、磯のかおりをいっぱいふくんだ壺焼きがいちばん。砂ギモをつけたままだとジャリジャリするし、苦味もあるので、いったん身を取り出し、キモを去ってから、焼くほうが無難。
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