セロリともいいます。フランス語のセレリや英語のセルリーからきた外来語で、語源のセリーノン(ギリシャ語)は、ホメロスの『オデュッセイア』(西暦前八〇〇年頃に書かれた叙事詩)に現われています。ギリシャ・ローマ時代には、ぶどう酒に色々のくだものや匂いのある草を入れることが流行し、フェレクラテスの『劣等者』という作品には「アーモンド、りんご、イワナシの実、天人花の実、セロリ、ぶどう、あおい属の植物などをぶどう酒に入れた」と記されています。
わが国へは、江戸末期にオランダ船がその種子を伝えたらしく、「オランダミツバ」と呼ばれ、「キヨマサニンジン」とも呼ばれました。しかし、形の上からは|みつば《ヽヽヽ》に似たところはなく、それよりも|せり《ヽヽ》に近いというので、「オランタゼリ」のほうが似つかわしいとの説もありますが、これは「パセリ」の名前になっているので使えません。
一年中出回っているので、しゅんといえる時期はありませんが、とくに夏場の高冷地産のものがやわらかくておいしい。また、生野菜の少ない冬場に多く出回るためか、冬場がよいともいいます。
食べなれると、その味は忘れがたく、肉料理を食べたときなど、セルリーを口にすると、かおりが気にならないばかりか、以後セルリー党に転向するひとが多いようです。
茎が緑のものと軟白した白いものの二種あり、栄養の点から、緑茎のものが喜ばれます。もちろん生食するのが、いちばん栄養的ですが、炒《いた》めものやてんぷらの材料としてもよく、細い茎や葉、株の部分はスープや煮込みものにスパイスとして使うこともできます。
みずみずしセロリを噛めば夏匂ふ 草城
わが国へは、江戸末期にオランダ船がその種子を伝えたらしく、「オランダミツバ」と呼ばれ、「キヨマサニンジン」とも呼ばれました。しかし、形の上からは|みつば《ヽヽヽ》に似たところはなく、それよりも|せり《ヽヽ》に近いというので、「オランタゼリ」のほうが似つかわしいとの説もありますが、これは「パセリ」の名前になっているので使えません。
一年中出回っているので、しゅんといえる時期はありませんが、とくに夏場の高冷地産のものがやわらかくておいしい。また、生野菜の少ない冬場に多く出回るためか、冬場がよいともいいます。
食べなれると、その味は忘れがたく、肉料理を食べたときなど、セルリーを口にすると、かおりが気にならないばかりか、以後セルリー党に転向するひとが多いようです。
茎が緑のものと軟白した白いものの二種あり、栄養の点から、緑茎のものが喜ばれます。もちろん生食するのが、いちばん栄養的ですが、炒《いた》めものやてんぷらの材料としてもよく、細い茎や葉、株の部分はスープや煮込みものにスパイスとして使うこともできます。
みずみずしセロリを噛めば夏匂ふ 草城