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たべもの歳時記39

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:浜防風 わたしの郷里は、東京湾の中央に細長く突き出た千葉県富津という漁師町です。名の示すように古くから海の幸、野の幸に恵
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浜防風

 わたしの郷里は、東京湾の中央に細長く突き出た千葉県富津という漁師町です。名の示すように古くから海の幸、野の幸に恵まれたところで、白砂青松の海辺には紅色の茎と淡緑の葉をつけた浜防風が、びっしり自生しています。
砂地のために、根が深く長い|ひこばえ《ヽヽヽヽ》がはびこって、風のために飛散する細かな砂の移動を防ぐので、防風と名付けられたといわれます。
防風の根の白砂に底しれず 鴻村
セリ科の多年草で、原産地は中国。根はこの句のように、深く砂の中に入り込んでおり、わずかに出ている地下茎から、光沢のある肉の厚い葉が、砂地にへばりつくようにひろがっています。砂をかきわけると、白い長い茎、紅色の葉柄、黄色味を帯びた若芽があります。これを摘んで、食用にするわけですが、摘んでいるうちに、手は防風の移り香で、強く匂います。
市販のものは、たいてい栽培品なので、茎が短く細く、紫紅色がいちだんと濃く、刺身のつまをはじめとして、酢のもの、あえものの配合、汁ものの吸い口などに用います。酢のものに一、二本「いかりぼうふ」として、ついていても気分のいいものです。
ねむるもの赤き蜻蛉とわが君と 浜防風に真白き砂に 吉井 勇
漢方薬の防風は、山野湿地に自生するセリ科の多年草で、にんじんに似た羽状複葉に、白い小花を多数つけ、根をくすりとして用いるわけですが、こちらの防風の名の起りは、中風を防ぐの効があるからといわれます。もっとも中風は、俗にいう中気のことではなく、風邪のことで、風邪で頭痛、悪寒、関節痛のあるとき用いると特効があるそうです。
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