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たべもの歳時記47

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:夏みかん 戦前の中学の教科書に、佐藤春夫の「望郷五月歌」がのっていました。時折、想い出しては、口ずさみます。塵《ちり》ま
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夏みかん

 戦前の中学の教科書に、佐藤春夫の「望郷五月歌」がのっていました。時折、想い出しては、口ずさみます。
塵《ちり》まみれなる街路樹に 哀れなる五月《さつき》来にけり、石だたみ都大路を歩みつつ 恋しきや何ぞわが古郷《ふるさと》 あさもよし紀の国の 牟婁の海山 夏みかんたわわに実り 橘《たちばな》の花さくなべに、とよもして啼くほととぎす 心して散らしそかのよき花を
[#ここで字下げ終わり]
夏みかんは、初夏に白い花をつけ、強い香気を漂わせ、初冬の頃、黄色く実ります。外見は熟しているようですが、まだ味は出ていません。味のよくなる翌年の春から初夏へかけて採りはじめ、夏食べるみかんということから、この名があります。最初は、夏みかんの食べ頃がわからず、もっぱら果汁だけとって、|だいだい《ヽヽヽヽ》の代りに使っていました。そのせいでしょうか、夏橙《なつだいだい》の名でも呼ばれます。原産地は山口県で、安永元年(一七七二年)の頃、長門国、青海《あおみ》島の大日比《おおひび》(現在の長門市仙崎町)の海岸に、珍しいくだものが流れつき、島民のひとりがこれを拾って栽培したのが、そもそものはじまりといわれます。その後、耐寒性の強いことから、広く普及し、温州みかんについで多く栽培されています。山口県では「全国的な主産地、五、六月頃の花の季節は、清純な香《か》が漂う」との理由で、郷土の花に選んでいます。
ビタミンC、B1、B2をはじめ、カルシウムなど栄養豊富なアルカリ性食品なので、出盛りのねだんの安いとき、大いに食べて、酸性に傾きやすい食事の補いにしてください。手にして重い感じのするものが、豊富に果汁をふくみ、色づきのよいものがおいしい。軽い感じのものは、寒害を受け、実がパサパサになっているものが多いので注意。
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