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たべもの歳時記49

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:かつお 初ガツオとは、厳密にいうと、陰暦四月|朔日《ついたち》以後七日までの間に、関東沖で獲れたカツオのことで、江戸時代
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かつお

 初ガツオとは、厳密にいうと、陰暦四月|朔日《ついたち》以後七日までの間に、関東沖で獲れたカツオのことで、江戸時代には、べらぼうに高いねだんで取引きされたようです。とくに、江戸の中期天明の頃(約百八十年前)には、もっとも|もてはやされ《ヽヽヽヽヽヽ》、一尾のねだんが二両なにがし、今日の価格に置き換えると、どのくらいになるでしょう? ともかく、「藍縞《あいじま》の魚袷《あわせ》より値が高し」と、いわれるくらいだから大したものです。
初物好きは江戸っ子の慣《なら》いとはいえ、かくまで江戸っ子を狂喜させたのはなぜでしょう。冬から春にかけて出回るシビマグロ、酒の肴としては不向きなマグロでがまんしてきた江戸っ子、肉のいたみやすいメジマグロに倦《あ》きあきした江戸人士がさわやかな青葉をみて、心浮き立ち、なにかうまい肴はないものかと、望んでいるところへ、|いき《ヽヽ》と|いなせ《ヽヽヽ》を絵にしたような縞《しま》の衣裳をまとった初ガツオが登場する。ウン、これだ、とばかり手を打つさまは、うなずけなくもありません。
初ガツオの持ち味を生かす食べ方といえば、むかしも今も、刺身と相場が決まっています。とりわけ名高いのが叩き。三枚におろしたカツオを、藁火《わらび》でほどよく表面をあぶり、身の周囲三ミリほどが白く、中身が薄桃色になるように焼き上げるのがコツ。焼き上げた身を一・五センチくらいの大きさに切ってから、包丁の背で軽く叩きます。このとき、包丁の背に酢をぬり、叩くに先立って身にふり塩をします。叩くのは、この塩と酢を身に浸み込ませるためです。
初鰹銭とからしで二度|泪《なみだ》
と、古川柳に詠み込まれているように、辛味には|からし《ヽヽヽ》が本格となっています。からしは生臭味を消し、殺菌の効果も期待できるからで、時季的にも、まことに合理的と申せましょう。
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