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たべもの歳時記54

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:グリンピース  あはれ世に少からばと思ふかな つるも葉もよき豌豆《えんどう》の花 井上通泰えんどうはマメ科の中で、もっと
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グリンピース

  あはれ世に少からばと思ふかな つるも葉もよき豌豆《えんどう》の花 井上通泰
えんどうはマメ科の中で、もっとも耐寒性の強いもので、品種はいろいろありますが、豆を採る実取り用と、グリンピースを採る罐詰用、それにさやえんどうを採る野菜用の三種に大別することができます。起源も原産地も不明ですが、ヨーロッパが原産地と目され、大むかしから栽培されていたことは確かで、スイスの湖沼民の遺跡中から、えんどうが発見されたといわれます。欧州から印度、中国に伝わり、わが国へは『和名抄《わみようしよう》』にも出ているところから、すでに千年以前に、中国経由で渡来したようです。
桜の花が山吹にかわり、緑の若葉が吹き出して来ると、気の早いひとたちは、もう初夏のよそおい。さわやかな緑で食卓に初夏を運ぶのがグリンピース。東京には、房州や静岡産のものが早くから出回り、四月中旬から五月が最盛期。六月下旬には終りを告げます。
薄く塩味をきかせた白いごはんのあちこちに、緑のかわいらしい玉ののぞくさまは、いかにもさわやか。グリンピースは、やっぱり初夏の味。生グリンピースのように煮減りのしないものは、米の量の二分の一までが、炊き込みごはんの際のまぜる量の限度。水かげんは殖《ふや》さずに、ふつうにします。豆をはじめから炊き込んだほうが味がよいですが、緑あざやかに仕上げるには、先に塩ゆでして、ごはんが吹きはじめてからまぜ入れます。
炊き込みごはんのほかに、卵とじ、洋風の肉や料理の付け合わせとして、バターで炒《いた》めたり、また塩を加えた熱湯でゆで、手早く冷水をかけて裏ごしして、ポタージュにしてもおいしい。
ひとづまにえんどうやはらかく煮えぬ 信子
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