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たべもの歳時記56

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:高菜 九州地方の高菜は、二月頃が出盛りで、茎が厚く、枝の張った形のものが多く、保存漬けとしては世評が高く、べっこう漬けと
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高菜

 九州地方の高菜は、二月頃が出盛りで、茎が厚く、枝の張った形のものが多く、保存漬けとしては世評が高く、べっこう漬けとして人気を呼んでいます。関東地方のものは、五、六月頃が出盛りで、辛味の少ないもので、当座漬けにするとおいしい。東北地方の高菜は、十一月頃が出盛り期で、関東のものにくらべると、形も大きく、茎が強く、漬けた当座半月くらいは、涙を催すほどの辛味をもっています。もちろん、長期の保存漬けに向き、翌春、四、五月に、べっこう色になったものは風味がよく、細かにきざんで茶漬けにすると、おいしいものです。高菜の原産地は中央アジアといわれ、わが国には千年ぐらい前、中国から渡ったと伝えられ、醍醐天皇の御代に深根輔仁《ふかねすけひと》の撰した『本草和名《ほんぞうわみよう》』(九一八年)には「菘」と書いて、和名「多加奈《たかな》」と訓《よ》んでいます。
中国では、華南を中心に、さかんに栽培されていますが、日本でも、やはり南の九州が特産地になっています。品種として有名なものは、北九州の柳川《やながわ》高菜と三池《みいけ》高菜で、柳川種は葉は緑色で、多肉質、くき(葉の中肋)は広く扁平で、漬けものによい品種です。一方の三池種は、福岡県を中心にして、今日、各地に普及していますが、葉は紫色で大きく、くきが広く、多肉質の高菜で、漬けものにもっとも適しています。佐賀特産の高菜漬けは、一説によりますと、加藤清正が朝鮮の役のときに持ち帰ったものといわれ、とうがらしが入っていて、まことに辛いものです。おにぎりを高菜の葉で包んだ「|めばりめし《ヽヽヽヽヽ》」は、土地のひとのお弁当として、重宝がられています。
からし菜と同類で、からし油の成分をふくんでいるため、菜漬けにすると、特有の風味があるばかりでなく、長期の保存がききます。高菜の種子は、からし粉の原料としても利用されます。
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