話すごと髭ふれあふて蝦蛄《しやこ》別る しゅこう
シャコはエビやカニの仲間で、全国各地の海岸の砂泥地に棲んでいます。アゴのわきに鋭い二本のカマがあり、これをさっと伸ばして魚や小エビを襲って、ムシャムシャ喰ってしまいます。漁場を荒すというので、瀬戸内海あたりでは、憎まれっ子になっています。昆虫のカマキリにそっくりの姿、形をしているので、英語ではカマキリガニ(マンティス・クラブ)と呼ばれています。カマの先には、六つのトゲがあり、餌になる小魚などを捕え、カマをたたむと、根元の部分と噛み合い、ちょうど片刃のハサミと同じになり、カニの甲羅や貝殻まで刺しとおすほどの力があるといわれます。
魚屋やすし屋のガラスケースに陳列されているものは、ゆでて殻を剥《む》き、身だけになったものが多く、一般のひとは、グロテスクなシャコの姿をあまり知らないかもしれません。
昼間は、平べったく、固いシッポで砂泥地に穴を掘り、そこでじっとしていますが、夜ともなると、二つの眼玉を大きく見開いて、餌を漁りに出かけます。ウニと同様、身だけ薄箱にならべて売られているので、すしダネやてんぷら、あるいは、ビールのおつまみとして賞味されますが、殻つきのままだと、たいていのひとは、気味悪がって二の足を踏みます。
わたくしなどは、殻つきのまま甘辛くしょうゆで煮上げたものを、子供のころから食べてきたので、それほど気味悪くは感じません。生きのいいのを煮るので、身がしまっていて、とてもおいしいものです。煮つけたものの殻を剥くときは、尾の側から箸を差し込み、テコの原理で、片手で身を、今一方の手で箸を持ち上げると、きれいに殻が剥けます。
シャコはエビやカニの仲間で、全国各地の海岸の砂泥地に棲んでいます。アゴのわきに鋭い二本のカマがあり、これをさっと伸ばして魚や小エビを襲って、ムシャムシャ喰ってしまいます。漁場を荒すというので、瀬戸内海あたりでは、憎まれっ子になっています。昆虫のカマキリにそっくりの姿、形をしているので、英語ではカマキリガニ(マンティス・クラブ)と呼ばれています。カマの先には、六つのトゲがあり、餌になる小魚などを捕え、カマをたたむと、根元の部分と噛み合い、ちょうど片刃のハサミと同じになり、カニの甲羅や貝殻まで刺しとおすほどの力があるといわれます。
魚屋やすし屋のガラスケースに陳列されているものは、ゆでて殻を剥《む》き、身だけになったものが多く、一般のひとは、グロテスクなシャコの姿をあまり知らないかもしれません。
昼間は、平べったく、固いシッポで砂泥地に穴を掘り、そこでじっとしていますが、夜ともなると、二つの眼玉を大きく見開いて、餌を漁りに出かけます。ウニと同様、身だけ薄箱にならべて売られているので、すしダネやてんぷら、あるいは、ビールのおつまみとして賞味されますが、殻つきのままだと、たいていのひとは、気味悪がって二の足を踏みます。
わたくしなどは、殻つきのまま甘辛くしょうゆで煮上げたものを、子供のころから食べてきたので、それほど気味悪くは感じません。生きのいいのを煮るので、身がしまっていて、とてもおいしいものです。煮つけたものの殻を剥くときは、尾の側から箸を差し込み、テコの原理で、片手で身を、今一方の手で箸を持ち上げると、きれいに殻が剥けます。