薤ほる土素草鞋にみだれけり 蛇笏
土つきのらっきょうが出回りはじめました。六月だけで、らっきょうの年間生産量の半分以上が出荷されます。らっきょうはユリ科の植物で、ネギ類に属し、ご存知のように、その根を食べます。野蒜《のびる》に似た細長い葉を叢生して、冬も枯れることはありません。一年目のものは、粒が大きく、二年目は多数に分れて、小さく締まった粒になります。
関東では丸型、関西では細長型が多く、味は殆ど変りません。お買いになるときは、きれいに洗われて、ぐにゃぐにゃしたものより、泥のついた、みずみずしい張りのあるものを選んでください。洗ってあるもので、表面が黒くぼけているものは、畑から採取したあと、日が経っている証拠で、らっきょう特有のカリカリした歯ざわりがなくなっています。性が強く、採れたてのものでも、しばらく放ったままにしておくと、すぐ芽が出はじめます。これでは、なんにもなりません。やはり、(ヒゲ根や葉で新鮮の度合いはわかりますが)ピンとしたものがよい。ねだんは、どちらかといえば、小粒のものほど高く、味は好みにもよりますが、概して大粒のほうがおいしい。
中国が原産だけに、その名も、味が辛辣《しんらつ》ゆえに、辣韮《らつきよう》と呼ばれたといいます。特有の臭気をきらう入もおりますが、塩蔵や酢漬けにすると、その割りに気にならなくなります。
一年生の大粒のものは塩漬けがよく、カリカリした歯ざわりを楽しみましょう。小粒の二年ものは、形もよいので甘酢に漬けて、長く楽しみたいもの。八百屋さんから届いたら、細かな手入れは後回しにして、まず塩水で仮漬けします。仮漬けの一週間が過ぎたら、いよいよ本漬けにかかりましょう。カレーライスの薬味以外に、サラダに添えても風情や味が楽しめます。
土つきのらっきょうが出回りはじめました。六月だけで、らっきょうの年間生産量の半分以上が出荷されます。らっきょうはユリ科の植物で、ネギ類に属し、ご存知のように、その根を食べます。野蒜《のびる》に似た細長い葉を叢生して、冬も枯れることはありません。一年目のものは、粒が大きく、二年目は多数に分れて、小さく締まった粒になります。
関東では丸型、関西では細長型が多く、味は殆ど変りません。お買いになるときは、きれいに洗われて、ぐにゃぐにゃしたものより、泥のついた、みずみずしい張りのあるものを選んでください。洗ってあるもので、表面が黒くぼけているものは、畑から採取したあと、日が経っている証拠で、らっきょう特有のカリカリした歯ざわりがなくなっています。性が強く、採れたてのものでも、しばらく放ったままにしておくと、すぐ芽が出はじめます。これでは、なんにもなりません。やはり、(ヒゲ根や葉で新鮮の度合いはわかりますが)ピンとしたものがよい。ねだんは、どちらかといえば、小粒のものほど高く、味は好みにもよりますが、概して大粒のほうがおいしい。
中国が原産だけに、その名も、味が辛辣《しんらつ》ゆえに、辣韮《らつきよう》と呼ばれたといいます。特有の臭気をきらう入もおりますが、塩蔵や酢漬けにすると、その割りに気にならなくなります。
一年生の大粒のものは塩漬けがよく、カリカリした歯ざわりを楽しみましょう。小粒の二年ものは、形もよいので甘酢に漬けて、長く楽しみたいもの。八百屋さんから届いたら、細かな手入れは後回しにして、まず塩水で仮漬けします。仮漬けの一週間が過ぎたら、いよいよ本漬けにかかりましょう。カレーライスの薬味以外に、サラダに添えても風情や味が楽しめます。