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たべもの歳時記80

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:ゆすらうめ  ふるさとの庭のどこかにゆすらうめ たけしゆすらうめは、手入れの行き届いた庭には、あまり見かけません。裏庭の
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ゆすらうめ

  ふるさとの庭のどこかにゆすらうめ たけし
ゆすらうめは、手入れの行き届いた庭には、あまり見かけません。裏庭のすみか、農家の庭に所在なさそうにある木。そんなささやかな木がゆすらうめ。高さ一メートル前後から三メートルくらいの木で、葉は楕円形をしていて、葉の周りに鋸歯があります。春、葉に先立って、さくらに似た花をつけ、梅雨頃から艶々しいルビー色の美しい実がなります。くだものとはいっても、ゆすらうめは、梅や桃、あんずのようにかおりもなければ、甘酸っぱさもありません。あるといえば、ほんのちょっぴり甘味があるだけ。淡泊な味が身上、それだけに子どもたちが喜んで食べます。いってみれば、子どもっぽい味。それにしても、葉の緑と実の紅とのコントラストがよく、小さい実の形や色が、いかにも愛らしい。
嫁ぎてもあまへに来る娘ゆすらうめ いはほ
一名「ゆすら」といい、古名は「梅桃」。『和名抄《わみようしよう》』や『本草和名《ほんぞうわみよう》』には「波々加美《ハハカミ》一名|加爾波佐久良乃美《カニハサクラノミ》」などと記されていますが、これは本の上だけで、木そのものが渡来したのは、だいぶ遅れ、徳川初期だといわれ、中国、朝鮮を経て、日本というコースだったようです。
益軒先生の『大和《やまと》本草《ほんぞう》』(一七〇九年)には「桜桃、ユスラ本邦ニ在ル所ノ小樹ニテ、小サイ白花ヲヒラキ、実ハ梅桃ニ似テ小サク、熟スレバ紅ナリ、食フベシ、オヨソ諸果ノ中デ最モ早ク熟ス」と記され、その頃、すでに植えられ、ひとびとに愛されていたことが窺《うかが》えます。この時代には、古い呼名の「梅桃」ではなく、今日と同じ|ゆすら《ヽヽヽ》になっています。ゆすらの語源については、新井白石の『東雅《とうが》』に「朝鮮の俗に移徒楽と記してあるのは、ゆすらである」と記されています。
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