「あまり聞いたことのない名前だな」、殆どの読者がそう思われるでしょう。ムリもありません。まだ、わずかしか輸入されていない熱帯産のくだものだからです。
名前も、英名をそのまま名乗っている新参者です。あまり大きくもないのに、銀座あたりの高級くだもの店や、デパートのくだもの売場に、一個五百円ぐらいで売られています。黒ん坊の頭を想い出させるような、ブツブツと黒光りするコルク質の表皮の下に、青味を帯びた肉があり、中心に近くなるほどクリーム色になり、真中に鶏卵状の種子が入っていて、ちょっと異臭があります。
食べられる部分は、クリーム色の果肉で、皮の上からタネだけを残して、ぐるりとナイフを入れると、二つにきれいに割れ、片側に種子が残り、反対側は種子のあった部分だけ、ぽっかりと穴があきます。果肉をスプーンですくって食べるわけですが、見た目の珍奇さにくらべ、味は塩気のないバターのようで、脂っこく、ネットリしています。パンにつけたり、砂糖、レモン汁、ブランデーを入れて食べてもよく、デザート用のくだものというよりは、食事用のくだものです。
一名、バターフルーツといわれ、くだものには珍しく脂肪分が三十パーセントもあり、ほかにたんぱく質が十〜二十パーセントもある栄養価の高い(カロリーは二百十八)くだもので、原産地のメキシコや中央アメリカの原住民の間では、とうもろこしパンとアボガードとコーヒーは、もっともすぐれた食事として用いられるそうです。
英語では、外観からアリゲータペアー、つまり「ワニのなし」ともいわれ、日本には、主にメキシコ、フロリダ、カリフォルニア産のものが輸入されています。
名前も、英名をそのまま名乗っている新参者です。あまり大きくもないのに、銀座あたりの高級くだもの店や、デパートのくだもの売場に、一個五百円ぐらいで売られています。黒ん坊の頭を想い出させるような、ブツブツと黒光りするコルク質の表皮の下に、青味を帯びた肉があり、中心に近くなるほどクリーム色になり、真中に鶏卵状の種子が入っていて、ちょっと異臭があります。
食べられる部分は、クリーム色の果肉で、皮の上からタネだけを残して、ぐるりとナイフを入れると、二つにきれいに割れ、片側に種子が残り、反対側は種子のあった部分だけ、ぽっかりと穴があきます。果肉をスプーンですくって食べるわけですが、見た目の珍奇さにくらべ、味は塩気のないバターのようで、脂っこく、ネットリしています。パンにつけたり、砂糖、レモン汁、ブランデーを入れて食べてもよく、デザート用のくだものというよりは、食事用のくだものです。
一名、バターフルーツといわれ、くだものには珍しく脂肪分が三十パーセントもあり、ほかにたんぱく質が十〜二十パーセントもある栄養価の高い(カロリーは二百十八)くだもので、原産地のメキシコや中央アメリカの原住民の間では、とうもろこしパンとアボガードとコーヒーは、もっともすぐれた食事として用いられるそうです。
英語では、外観からアリゲータペアー、つまり「ワニのなし」ともいわれ、日本には、主にメキシコ、フロリダ、カリフォルニア産のものが輸入されています。