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たべもの歳時記98

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:スイートメロン『万葉集』には、食べものの名は相当数|詠《よ》まれていますが、食べものそのものを詠んだものは、きわめてわず
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スイートメロン

『万葉集』には、食べものの名は相当数|詠《よ》まれていますが、食べものそのものを詠んだものは、きわめてわずかです。その中で山上憶良《やまのえのおくら》の「子等《こども》を思ふ歌」に、
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瓜食《うりは》めば 子等《こども》思ほゆ 栗食《くりは》めば 况《ま》して思《しの》ばゆ 何処《いづく》より 来《きた》りしものぞ 眼交《まかなひ》に もとな懸《かか》りて 安眠《やすい》し寐《な》さぬ
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憶良の父親としてのやさしい心根が偲ばれると同時に、当時の食生活が彷彿《ほうふつ》としてくる歌ですね。このうり(宇利)は、おそらく、|まくわうり《ヽヽヽヽヽ》でしょう。この歌ばかりでなく、戦後、発掘されたかずかずの上古遺跡(登呂遺跡をはじめ、静岡県山本遺跡、大和唐古遺跡)から、まくわうりの種子が発見され、奈良朝以前、すでにまくわうりが食用に供されていたことが実証されております。
スイートメロン——などというと、高級なメロンを想像しますが、これはまくわうりの一種で、黄色い長円形をしたもので「金まくわ」の名でも呼ばれます。
味の点では、まくわうりに劣るものもあり、良否の差が甚だしい(当りはずれが多い)ため、消費者には不人気で、近頃は新顔のプリンスメロンに押され気味で、産額は徐々に減る傾向にあります。
山城のとばのわたりのうりつくり こまほしと思ふ折そおほかる 権中納言定頼
むかしから「うりの皮は大名に、りんごの皮は乞食にむかせろ」といわれるように、うりの皮は、厚く剥《む》くのがおいしく食べるコツ。それというのも、うりは種子に近いほど甘味が強く、果皮に近い部分ほど薄くなるからです。冷やすと、甘味が際立ち、おいしく召し上がれます。
人来たら蛙になれよ冷し瓜 一茶
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