カンパチはアジ科の魚ですが、外見はむしろブリやヒラマサに似た形をしています。うっかりすると、ブリの幼魚であるワカシやイナダと、まちがえることがよくあります。それもそのはず、ブリと同属(ブリ亜科)で、遠縁にあたるからです。東北地方から南日本、朝鮮、支那海と分布している暖海性の回游魚で、その生活行動はブリやヒラマサとよく似ていて、海洋の上層を群れをなして泳ぎ、外洋はもちろん、それに面した内湾などを回游しています。
東京では、成魚をカンパチ、幼魚をショッコ、房州でショゴ、和歌山あたりでは幼魚をシオゴ、シオ、成魚をアカハナ、鹿児島ではアカバラ、香川ではアカバネと呼んでいます。アカハナ、アカバラ、アカバネなどは、からだの色が赤味がかっているところから、名付けられたものです。
産額は多くはなく、ブリほどではありませんが、幼魚や若魚は、魚屋の店先にならぶことがあります。成長力は、ブリの一族だけあって、カンパチも早く、ときには、体長一・五メートル、体重四、五十キロに及ぶものもあります。大形のカンパチは、大味だということで、あまり市場では歓迎されません。やはり、体重二、三キロのものがおいしく、珍重されます。
初夏から出回り、八月前後がおいしいさかりです。江戸時代には「カンパチの刺身は、魚河岸の主人が食べるもの」といわれ、時季のものは、刺身にして賞味されたようです。今でも切身にして売られることは、あまりなく、刺身かすしダネに用いられます。
すし屋へ行くと、魚形に切られた木札に、「勘八」などと筆で書かれ、夏のすしダネとして、タイやヒラメ、スズキとはまた別な、季節的な風味をもつ魚として、喜ばれています。
東京では、成魚をカンパチ、幼魚をショッコ、房州でショゴ、和歌山あたりでは幼魚をシオゴ、シオ、成魚をアカハナ、鹿児島ではアカバラ、香川ではアカバネと呼んでいます。アカハナ、アカバラ、アカバネなどは、からだの色が赤味がかっているところから、名付けられたものです。
産額は多くはなく、ブリほどではありませんが、幼魚や若魚は、魚屋の店先にならぶことがあります。成長力は、ブリの一族だけあって、カンパチも早く、ときには、体長一・五メートル、体重四、五十キロに及ぶものもあります。大形のカンパチは、大味だということで、あまり市場では歓迎されません。やはり、体重二、三キロのものがおいしく、珍重されます。
初夏から出回り、八月前後がおいしいさかりです。江戸時代には「カンパチの刺身は、魚河岸の主人が食べるもの」といわれ、時季のものは、刺身にして賞味されたようです。今でも切身にして売られることは、あまりなく、刺身かすしダネに用いられます。
すし屋へ行くと、魚形に切られた木札に、「勘八」などと筆で書かれ、夏のすしダネとして、タイやヒラメ、スズキとはまた別な、季節的な風味をもつ魚として、喜ばれています。