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たべもの歳時記114

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:きゅうり 夏の前栽《せんざい》だったきゅうり、なす、トマトなど、近頃は一年中出回っています。むかしは、初胡瓜河童に二本流
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きゅうり

 夏の前栽《せんざい》だったきゅうり、なす、トマトなど、近頃は一年中出回っています。むかしは、
初胡瓜河童に二本流しけり 師竹
と、いうように、お百姓さんたちは、まず初なりのきゅうりを、水の神——河童《かつぱ》に、供物として棒げてからいただくという|ならわし《ヽヽヽヽ》でした。現代では、初なりやもぎたては、いちはやく市場に運ばれ、もっぱら人間さまが、河童大明神の役割を担っております。
きゅうりは、正しくは「きうり」黄瓜、熟すると、果実が黄色になることから出たものです。「胡瓜」と書くのは、前漢の大旅行家、張騫《ちようけん》が、西域に使して持ち帰ったため「胡の瓜」すなわち「胡瓜」と称したという来歴をもっています。原産地はインド北西部のヒマラヤ山麓といわれ、わが国には朝鮮半島との往来がさかんになった仁徳天皇の御代に渡来したと、古書には記されています。このように栽培の歴史が古いところから、日本の各地に特有の品種が生まれています。
よく熟《う》れたきゅうりを輪切りにすると、切り口が、徳川家の紋所「三つ葵」に似ているので、江戸時代には、旗本たちは「権現様の御紋を食べては畏れ多い」と、これを忌んで、口にしなかったといわれます。生食するほか、わかめ、カニと合わせて、|なます《ヽヽヽ》にしたり、サラダ、漬けもの、刺身のあしらいにもします。また、若いのを板ずりにして、もろみを添えれば、結構な酒のサカナになります。きゅうりもみにするときは、塩をふり、手でおさえてゴシゴシもまず、薄い塩水にひたして、組織の|しんなり《ヽヽヽヽ》するのを待つほうが真味が味わえます。絞るときも三角むすびを握る掌《て》の恰好に、両手を合わせ少しずつ絞るのがコツ。
湖の雨の涼しき胡瓜揉 風生
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