籐椅子にペルシャ猫をるメロンかな 風生
「メロンは食べるより眺めるもの」といわれるように、ねだんが高く、庶民向きのくだものとは、いいかねるようです。年中出回り、しゅんがないようなものですが、それでも一応出盛り期は、七、八月頃になっています。技術の改良によって、このように真夏でも、品質のよいものが穫れるようになったとはいえ、やはり、夏は味が落ちます。もっとも風味のよいのは、一月頃から三月頃まで。需要期は年二回、七月と十二月。お中元、お歳暮と、主に進物用に使われるため。こうした用い方をするのも、ねだんが高く、ふだんはとても食べられないからです。
原産地はエジプトとも、インド、中央アジアともいわれ、すいかと同じように、古代エジプト時代に、すでに栽培が行なわれ、中世以降、西欧諸国に移入され、十六世紀頃、スペインやフランスでは、すでに多くの品種が知られていました。アメリカには露地メロンが伝わり、地味や気候に恵まれ、世界最大の産地となるほど伸びました。
日本へは明治の初期、アメリカから露地メロンが輸入されましたが、高温多湿のため、生育に適さず、それほど発達しませんでした。大正六、七年頃から市場へ出されるようになりました。主な産地は、静岡県の浜松市周辺と磐田郡、それに愛知県の渥美半島。
たちこむるごとくメロン匂ひ来る 木国
熟すまでは室温、食べる二、三時間前に冷蔵庫へ入れ、冷やしてから食べるとうまい。成分は水分が九十五パーセント、糖質が四パーセント、繊維が一パーセント程度で、すいかよりやや水分は少ないが、それでも九割以上。ねだんの高いメロンも成分は水ばかりということになりそう。
「メロンは食べるより眺めるもの」といわれるように、ねだんが高く、庶民向きのくだものとは、いいかねるようです。年中出回り、しゅんがないようなものですが、それでも一応出盛り期は、七、八月頃になっています。技術の改良によって、このように真夏でも、品質のよいものが穫れるようになったとはいえ、やはり、夏は味が落ちます。もっとも風味のよいのは、一月頃から三月頃まで。需要期は年二回、七月と十二月。お中元、お歳暮と、主に進物用に使われるため。こうした用い方をするのも、ねだんが高く、ふだんはとても食べられないからです。
原産地はエジプトとも、インド、中央アジアともいわれ、すいかと同じように、古代エジプト時代に、すでに栽培が行なわれ、中世以降、西欧諸国に移入され、十六世紀頃、スペインやフランスでは、すでに多くの品種が知られていました。アメリカには露地メロンが伝わり、地味や気候に恵まれ、世界最大の産地となるほど伸びました。
日本へは明治の初期、アメリカから露地メロンが輸入されましたが、高温多湿のため、生育に適さず、それほど発達しませんでした。大正六、七年頃から市場へ出されるようになりました。主な産地は、静岡県の浜松市周辺と磐田郡、それに愛知県の渥美半島。
たちこむるごとくメロン匂ひ来る 木国
熟すまでは室温、食べる二、三時間前に冷蔵庫へ入れ、冷やしてから食べるとうまい。成分は水分が九十五パーセント、糖質が四パーセント、繊維が一パーセント程度で、すいかよりやや水分は少ないが、それでも九割以上。ねだんの高いメロンも成分は水ばかりということになりそう。