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たべもの歳時記122

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:はぜ  バス降りしすぐ目の前に鯊を釣る 小鹿ハゼはバカでも釣れるといわれ、秋の釣魚としては、むかしから庶民に親しまれ、竿
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はぜ

  バス降りしすぐ目の前に鯊を釣る 小鹿
ハゼはバカでも釣れる——といわれ、秋の釣魚としては、むかしから庶民に親しまれ、竿も仕掛けも至極かんたんで、潮のあげ際を利用すれば、一日二百尾ほどの戦果も夢ではなさそうです。秋彼岸に釣ったハゼを食べると、中風にかからないといういい伝えがあり、秋分の日は、むかしから、ハゼにとっては、最大の厄日になっています。バカでも釣れるといわれるのも、種明《たねあか》しをすれば、ハゼが人一倍(?)食いしん坊だからで、ときには、餌のない釣針までも頬張り、あえない最期をとげています。魚籠《びく》の中のハゼを眺めると、いささかグロテスクな表情をしております。まず目の位置が突飛で、跳《は》ねるために用いるのだろうか、胸ビレが異常と思えるほど発達しています。日本産のハゼは約百種。世界中には六百にも及ぶ種類があるそうです。南海に行くと、一メートルくらいのがいるというからオドロキ。
船の上で、獲れたてのハゼを、てんぷらにして食べてもあまった。近所にお裾分けしてもまだある——というときには、腹ワタを取り出し、よく洗って、塩をふらずに白焼きし、煮びたし、甘露煮にします。また、新鮮なうちに焼き、竹串を打ち、藁づとに突き刺して保存しておけば、正月のこぶ巻きや煮だしにも使えます。姿のくずれたのは、弱火でよく煎り、すり鉢で粉末にし、焼き塩を適度に入れ、温かいごはんにかけたり、野菜のおひたしやみそ汁にも入れます。ハゼの卵の塩辛は、酒のサカナに珍重され、ちょっと乙な味のものです。
ハゼはだいたい一年くらいの寿命で、春、卵からかえると、秋には十センチ以上になり、翌春、河口付近に、打ち上げられたハゼの死骸を見ることがままあり、思えば短命な魚であります。
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