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たべもの歳時記133

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:秋さば 秋が深まるにつれ、魚屋の店先には、縞目《しまめ》もあざやかな秋サバがお目見えします。サバにかぎらず、夏のうちは味
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秋さば

 秋が深まるにつれ、魚屋の店先には、縞目《しまめ》もあざやかな秋サバがお目見えします。サバにかぎらず、夏のうちは味が落ちている魚でも、秋になると脂が乗り、うま味を増してきます。丸々と太った秋サバを、焼くなり煮るなりして、口にすると、とろりとした脂が口中いっぱいに拡がり、高級魚のタイやマグロにはないサバ特有のうま味が感じられます。サバにはホンサバとゴマサバの二種があり、秋サバとして喜ばれるのはホンサバ。ホンサバの産卵期は、関東近海では四月、五月頃で、産卵後は|げっそり《ヽヽヽヽ》とやせこけてしまいます。ところが、もともと貪食家《どんしよくか》のサバは、産卵がすむと、さかんに餌を食べ、秋になると、からだ中に脂が乗って、栄養豊かに、味わいはグンとよくなります。脂はサバの瞼《まぶた》にも貯えられ、中には不透明な乳白色になるものもいるほどです。
ことわざの「秋サバ嫁に食わすな」の秋サバは、もちろんホンサバを指したもので、このことわざと対《つい》をなす「秋なす嫁に食わすな」を、世間では、意地悪婆さんの嫁いびりと受取っていますが、わたくしはこの考え方に与《くみ》したくありません。
秋鯖を心祝ひのありて買ふ 翠舟
お買いになるときは、ホンサバを手に入れてください。しゅんのホンサバは、ゴマサバにくらべて、味に格段のちがいがあります。鮮度のよい秋サバなら、酢のもの、〆《しめ》サバ、こんぶ〆、塩焼き、みそ煮、船場汁など、いかがでしょう。
関西のサバの押しずしバッテラはおいしく、とりわけ京都のそれは天下の美味で、若狭産の片身を一本分として、めしを合わせ、薄い白板こんぶを巻き竹皮で〆て包んだもので有名です。
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